おはようございます。
今日もご覧になって下さりありがとうございます。また、階段から転落したわたくしに対してたくさんの方々からご心配をいただきまして驚いております。とっても有難いことだと、しみじみ思っております。
今回はヒクイナさんです。とても警戒心の強い野鳥です。葭原の前に折り畳み椅子を設置してじっとしてこの子が出てくるのを待っていました。このコースを通ってくれればと思って身動ぎ(みじろぎ)もしないつもりで出現を待っていました。この場所に腰を据えて50分後に姿を見せてくれます。ただ、想定外のコースを一瞬で通り過ぎていきました。
「うわぁ、あっち通るんだ…」とため息が漏れます。
「まぁ、もう一回だけ顔を出してくれることに賭けてみよう…」と言って、周囲の景色に同化する試みを続けます。
30分後…。嫁がささやきます。
「来た!」
「どこどこ」
「葦原の奥…。影が動いている…」
「えっ!全然わからん」
しばらくすると、わたしにもヒクイナの影が確認できました。葦原の際に出てこようとしています。この時に気取られるとすぐに物陰に隠れてしまいます。そしてしばらくは姿を見せてはくれません。息を殺して、この子が採餌を始めるのを待ちます。落ち着いて採餌を始めることを確認してから、静かにカメラを向けて撮影を開始ししましたが…。
カメラを構えていると彼方此方からカメラマンが湧いてくるように集まってきます。そして、カメラマンたちはヒクイナさんの姿を追ってウロウロし始めます。
「これは無理だ!」と思いカメラを下に向けます。ヒクイナさんは葦の茂みに潜ってしまいました。
この子が隠れてから約10分後に私たちのすぐ近くの茂みが動き始めます。静かに出てくるのを待っていると私たちの目の前で採餌を始めました。ただ、この様子は件のカメラマンたちにすぐに発見をされてしまいます。カメラマンたちがやってくる気配を感じ取ったヒクイナさんは、慌てて茂みのほうに体を伸ばすようにして逃げて行ってしまいました。
(写真を)撮らせてもらっているという気持ちがあれば、こんなことにはならないのでしょうけどね…。
「インスタ映え」なんて言葉が流行語になるほど、SNSを通じて承認欲求を満たそうとする人が増えていますね。承認欲求は私自身の内面にもあることなのですが、それ以上に大切にしていることもあります。なので、こういう風潮には呆れるのを通り越してため息しかでないことがあります。