さやえんドッグ 第4弾   さやえんドッグ…落ちる?!  ①  | さやえんドッグ 旅に出る! 〜トウとフウのハンドメイド童話〜

さやえんドッグ 旅に出る! 〜トウとフウのハンドメイド童話〜

童話作家を目指していたトウは、ある日ひらめいた!
\さやえんドッグって可愛いかも!!/
フウがサラサラ絵に描いて、トウが羊毛フェルトでチクチクしたら、やたらと元気でやる気MAXのヒーローが誕生!さやえんドッグの旅、みなさまどうぞお楽しみくださいませ♪

 

 

 

 

あと、もう少し… この森を抜ければ…。

 

 

ああ、豆の木が見えた!早く、早く、

さや王様に伝えなければ…。

 

 

さや王様に…伝え…。

 

 

「もし、若いの、どうした?」

 

 

……。

 

 

 

ぼくは、さやえんドッグのさや。

東の国の王だ。

じゃがいもドッグの男爵さんの知らせで

家に来てみると、

ベッドにらっかせいくんが

横たわっていた。

 

 

「男爵さん、知らせを

ありがとうございます。

いったい、どうしたのですか?」

「さや王様、

わしが畑で昼寝をしとったら、

この若者がかけてきて、

ドサッとたおれたのじゃ。

つかれきって、気を失ったようだ。」

「いったい何があったんだ?」

「うわごとでさや王様に…と

何度もつぶやくので、

知らせたのだ。」

 

 

「けがはないようですよ。あなたの昼寝が、

初めて役に立ったわね、男爵。」

「あははは…。」

 

 

「そうですか。

気が付いてくれるといいんだけど…。」

「さや王様…。」

「らっかせいくん、ぼくはここにいるよ。

しっかりするんだ。」

ぼくが声をかけると、らっかせいくんは

ゆっくりと目を覚ました。

 

 

「ここは?」

 

 

「じゃがいもドッグ、私たちの家ですよ。

畑で倒れたあなたを、男爵が

連れてきたの。だいじょうぶ?」

男爵夫人が声をかけると、

らっかせいくんは

あわてて起きようとした。

 

「ここは東の国、そして、

ぼくがさや王だよ。」

「おれは、その相棒の

たまねぎドッグのたまだ。

いったい、どうしたんだい?」

 

 

「ああ…、さや王様…、たま様…。」

そうつぶやくらっかせいくんは、

今にも泣きだしそうだった。

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

おかげさまで さやえんドッグシリーズ?

第4弾の始まりです。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

いったい らっかせいくんに

なにがあったんだろうね。

来週をお楽しみに!