昨年10月10日に発表されたノーベル文学賞受賞者・韓江(ハン・ガン)氏の代表作『菜食主義者』を、やっと読み終わりました。
表題作の『菜食主義者』が三編の最初にあり、あとの二編は『蒙古斑』『木の花火』とあったので、てっきり独立した短編小説三編かと思って、最初に『菜食主義者』を読むと、
「おい、おい、これでノーベル文学賞?----?----? いくらなんでも、それはないだろう? ひょっとして次の二編も続編なのか? 全部読めば、素晴らしい!! これぞ、アジア文学の夜明け──」
となるのかと、半信半疑で読み進めると、登場人物が同じだし、どうも続きものらしいので、結局全部読んでしまいました。が、最後までテーマが見えてきませんでしたし、
「う~む、これでは、村上春樹がノーベル文学賞を獲れないわけだ」と、唸ってしまいました。
よく言われているように、ノーベル文学賞というのは、日本で言えば直木賞のような大衆小説、エンタメ系ではなく、芥川賞のような純文学が対象なのだと納得しました。
2024年、韓江受賞理由
「歴史的トラウマに立ち向かい、人間の命のはかなさをあらわにした、迫力ある詩的散文に対して」
う~む、ますます分からない。
1968年、川端康成受賞理由
「日本人の心の真髄を、すぐれた感受性をもって表現し、世界の人々に深い感銘を与えたため」
これなら納得---!!
韓流ドラマや映画は、ストーリーが面白く、登場人物も活写されているので観ても分かりやすい。
K-POPも韓国のポピュラー音楽で、歌も踊りもハイレベルで素晴らしい。
しかし、韓国の小説は初めて読んだので、軽いカルチャーショックを受けてしまいました。
韓江氏が54歳とまだ若く、アジア人女性として初めてノーベル文学賞を受賞したことで、受賞後、地元韓国では盛り上がったでしょうが、日本で彼女の作品がブームになったという話は聞きませんし、ニュースや情報番組でも受賞当日は取り上げられましたが、それ以降、このことが社会現象になったという話は聞いたことがありません。
まあ、私も含め、一般読者には分かりにくい作品でした。
韓国では映画にもなったらしいですが、このストーリー、登場人物では、ぜひ観たいとは思いませんでした。
まあ、こういう芸術作品は好みの問題ですから、あしからず----。
2019.7.4 「ベジタリアン、時々カツカレー」
