夫の立会い出産・・・実際どうなのか? | 医療法人社団 晴晃会 育良クリニック

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中目黒アトラスタワーにある産科・婦人科・生殖医療科の病院です。
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とらままです。


子供の立会いについて書いたので夫の立会いについても書いてみます。

これ、結構デリケートな話ですよね。


当院の統計では、夫の分娩立会いは6割以上です。

希望していたけれど、仕事などで間に合わなかった、緊急帝王切開になってしまった

などのケースも含まれての数字なので

希望だけなら7割を超えるかと思います。


これは、もう、夫婦二人で十分話し合われて決められることをお勧めします。

時々あるのは、奥さんは立ち会ってほしいが、旦那さんが立会いに後ろ向きなケースです。

奥さんは、「二人の子供なのだから、一緒に迎えてほしい。痛みを乗り越えるために側にいて欲しい。」と

願います。

旦那さんは、「血が苦手。怖い。その後の夫婦関係に影響が出ないか?・・・でも、頑張る妻の希望に添いたいから強く拒否できない。」

といったところです。

両者の言い分わかります。

「女として見られなくなる?」という不安は奥さん側にもあるのではないでしょうか。


血が苦手な人が、急に大丈夫になることも少ないので、この理由なら説得は難しいですかね・・・。

そもそも、説得することが裏目にでることもありますし。

私の別々の友人2人は、旦那さんが消極的でしたが、奥さんの希望で立会いをしました。

その後、夫婦生活がうまくいかない時期があり、奥さんも悩んでじっくりと話し合いを持つと

出産時の記憶が原因だと言われたそうです。

しかし、2人とも2年程の時間はかかりましたが、今は普通の関係に戻ることが出来ました。

デリケートな旦那さんの場合、意見を汲んであげることも大事ですね。

例え、立会いが無理でも、産まれる直前までは側にいられるので

それも一緒に頑張ったことになるのではないでしょうか。


立ち会われた旦那さんの話では

「不安だったけど、立ち会って本当に良かった!妻への尊敬と感謝で愛情が深まりました。」

という嬉しい感想もよくお聞きします。

「想像と違って全然グロテスクじゃないですね。」

「頑張れって気持ちで、何も他に考えられませんでした。」

などなど、立会いについて良かったという意見は多いです。


以前、立会い分娩がその後の夫婦生活に与える影響について

統計調査をした先生にお伺いしたのですが

立会いするしないは、その後の夫婦生活に与える影響は数字上ほぼ差がなかったと

安心できるエビデンスが出ています。


相手の気持ちを考えて、じっくり話し合いの上決められるといいですね。

初め嫌がっていた旦那さんが、妊娠経過で奥さんの体の変化や、赤ちゃんの胎動を感じたり

妊婦健診や両親学級に参加することで立ち会いたいと言い出す方も多いです。

人間、知らないことは怖いのです。

一緒に妊娠期を過ごして知識を得ていくと怖さが克服されるみたいです。

また、立会いも、頭側からなので旦那さんが想像しているような感じでなかったりします。


うちの場合は、

夫が我慢できずにほぼずっとおしり側から出産を見ていました。

途中途中で「髪の毛見えたぞ!」とか

「紫色のおじいちゃんの顔が出てきたぞ!」

と実況中継。

私の頭側には誰もおらず・・・。(第一子出産時)


次男出産時はプールでしたが、その後胎盤を出す処理の時に

ベッドに移動しましたが、それもばっちり夫はおしり側から見ていました。

その横で、息を飲み顔を手で覆うも、指の間からまん丸の目で私のおしもを凝視する妹・・・

妹は本当に繊細で純粋な子なんです。

胎盤が出る場面は衝撃的だったのでしょうね。


三男を妊娠中です。

妹が、夫に恐る恐る聞きました。

「ねえ・・・。お産の時全部見てたじゃない?・・・。

 大丈夫なの?」

つまり、なぜあの場面を見て、また赤ちゃんを作る気になれるんだ?

女としてみれるんだ?ってことです。

これからすてきな理想の相手と結婚出産をしたい妹にとって、気になって仕方ない

ことだったようです。

夫は言いました。

「俺は、仕事で事故現場とかグロテスクな現場は慣れてるから全然大丈夫!」

それは明るく。

私のおしもが事故現場と同等ですってぇ!?


明日予定日です。

今日、陣痛促進の針やって貰い、この低気圧に

乗れるかな?