僕は名著と呼ばれる古典を読むのが好きです。


抽象度が高く、知的情報エネルギーも豊富だからです。


中央公論社の名著シリーズが特にお気に入りですが、実は気になる点が僕にはありました。



僕が気にしていることは、名著シリーズには西洋思想だけでなく、東洋思想がもう少しあってもいいかな...


ということではなく、日本語訳です。



翻訳を担当したのは当時一流の碩学たちであり、先人であり、大先生でした。


明治生まれや昭和初期を生きた先達の残した解説は現代のそれよりも内容が濃いものが多く、大変勉強になりますが、単語レベルの訳の質は昔から変わっていません。


(もちろん原語に当たるのが一番です)



名著というものは書かれた時点では普遍性のあるものなのですが、それを日本語に訳した瞬間に普遍度が下がります。


なぜなら、日本語にわざわざ訳してしまうことで、日本人だけが理解できる言葉遊び程度のものになってしまうからです。


さらに、名著シリーズを含め多くの書籍では、意味論が無視された翻訳や論述が目立ちます。


これで名著が泣いてしまいそうです。



分かりやすい、そして気功や意識操作とも関わってくる例として "Mind" が挙げられます。


mind は大抵「心」と訳されますが、日本語で心と聞くと、どうしても大脳辺縁系処理の「情動」や「感情」といった心臓付近の活動を連想してしまいます。


ところが、英語でいうmindは、情動のみならず広く人間の知的活動をも含むので、「心」だけでは概念把握に不十分であると感じます。


ラテン語から英語へと続くmindの概念は日本語には存在しないので、mindは「マインド」(心+知性)として理解するのが最も優れていると思います。


ちなみにMarvin Minskyの"Society of Mind" という本がありますが、こちらは『心の社会』と日本語に訳されています。


僕としては、『マインドの仕組み』くらいの訳でも良かったのではないかなと最近思います。



さて、外国語を学んで新しい概念と出会ったときは、今後理解しやすいようにゲシュタルトを作っておく必要があります。


ポイントは、その単語が歩んできた道程や歴史を踏まえた理解ができるように、ゲシュタルトを設計することです。


やり方は簡単で、Mindという概念であれば、情動や感情のイメージと、知性や知能のイメージを統合するだけです。


僕なら抽象度の低い赤っぽいモヤモヤと、エメラルド色の立方体を混ぜ合わせる感じでやります。


すると新しいゲシュタルトが出来上がります。


これがゲシュタルト統合による概念形成の流れです。



こちらは概念を視覚化したやり方ですが、自分にっとてやりやすければ、どんなやり方でもOKです。


音情報として認識するのもOK。


味覚情報でも僕はたまにやります。



他にも気になる英単語は山程あります(ex. reason, intelligence, brain, information, economy...etc)が、これらはすべて日本語で理解するのではなく、新しい概念として受け入れたほうが今後楽です。


翻訳された日本語で理解していても、所詮1億2000万人にしか通じないものなので、タコツボ的理解にしかなりません。


僕は日本を文明レベルまで引き上げたいと思っているので、日本の外に出た瞬間に意味の断絶が起こるような概念の理解は避け、意味論を駆使して普遍的で抽象度の高いやり方で学んで行きましょう^^


そのために、概念を言葉としてではなく、視覚や聴覚情報など、抽象度の高い状態で認識するようにするといいですよ、という話でした😁