今年の箱根駅伝、楽しく見ました。
私的にヒットしたのは、5区山登りの選手たちの楽しいニックネーム。
特に気に入ったのは早稲田大学・工藤慎作選手の「山の名探偵」爆笑
※なんで探偵?と思った方は、選手名を読んでみると、かの有名探偵と一文字違いなのがわかります。


ところで、1/6はシャーロック・ホームズの誕生日だったのだ!
ということで、当日には間に合わなかったが、ホームズのパスティーシュで気になっていたものを読んでみた。

この本は、シャーロック・ホームズのお話を、舞台がロンドンではなく香港に置き換えて書かれた物語。

登場人物や物の名前が漢字だから覚えやすいかと思ったけど、意外と覚えられなかった。ニヤリ
あまり馴染みのない漢字もあったので、この記事を書くのに作者名すら変換に困り、結局カタカナにしたよ。

登場人物たちももちろん中国名である。
ホームズ→福邇(フーアル) 
ワトソン→華笙(ホアション) 
レストレード警部、グレグスン警部→どっちがどっちかわからないが、インド人警部グージャー・シンと、中国人警部 王昆士(ウォン クワンシー)
兄のマイクロフトも登場→福邁(フーマイ)である。

なんか「夜露死苦」みたいに、漢字の読みを当ててるような部分もあるし、知っている登場人物たちが香港風だとこうなるのかぁと面白い。

華笙や福邇のバックグラウンドは正典(コナン・ドイル作のもの)と似ていて、華笙は戦地帰りで怪我により除隊している。
また福邇は、一目見て頭が切れるのがわかる相貌だが、仕事がないとアヘンを吸う悪癖がある。そしてバイオリンの代わりに胡琴を演奏する。
ホームズは日本の架空の武道を嗜んでいたが、福邇や華笙、警部などがやるのは、やっぱり拳法である。みんな、けっこう強そう。

そして福邇と華笙が住んでいるのは、「荷李活道(ホーレイウッドウ=ハリウッド・ロード) 221号室乙」
221号Bが221号乙となっているのが芸が細かくて、思わずウフッとなってしまう照れ

こんな感じで、至る所にアジアと西洋が入り混じったようなオリエンタルな雰囲気があって楽しめるが、それだけでなく、正典をベースに作り上げた神探・福邇の名探偵ぶりが楽しいので、さらに読みながらニヤニヤしてしまうのであった。

彼らの活躍の物語は6つ。
正典を読んだのはだいぶ前で、忘れてることもあると思うけど、パッと思い出せるだけでも赤毛連盟だとか、ボヘミアの醜聞だとかの話をベースにいろんなものが組み合わせてあり、しかし全く同じストーリーというわけではなく、独自に発展していく名探偵たちの活躍が、これはこれで面白かった。
正典をまた読み返したくなったなあ。

香港風なエッセンスで、風水の常識が織り込まれていたり、拳法のいろいろな流派のことが書かれていたりするのは純粋に興味深かった。
また、福建料理というのがいちいち美味しそうで、読むだけでめっちゃ食べたくなった…ラーメン

オリエンタルなホームズとワトソンも楽しいな。
ホームズは、変人という触れ込みだがあまりとっつきにくさは感じず、少し優しい雰囲気だった。
なんと続きも出る予定らしい。楽しみ!