なんの予備知識もなく観た映画
「ドント・ウォーリー・ダーリン」に震撼。
予備知識なくてよかったー。
途中までは
50-60年代のアメリカ西海岸の郊外生活溢れる映像と音楽に
「ええ感じの映画やなあ」と思っていたが、
それこそが女性監督で本作にも女優として出ているオリビア・ワイルド
(ドクターハウスに出ていたあの人!)が
世の男に仕掛けた、とんでもない罠だったのである。
いきなり回転するレコード(アトランティックレーベル)の
映像から始まり、音楽は良質のオールディーズ、
出てくる車は色とりどりの
アメリカン・グラフィティに出てきそうなアメ車、
家にいるのは自分に尽くして家事を完璧にこなす良妻賢母・・
気がつけばそこは!男が理想とする世界。
「奥さまは魔女」が描いていたような、
実はどこの世界にも存在しないユートピアなのである。
映画はそこから男性には辛い、謎めいた展開になるのだが
ネタバレはやめときましょう。
とにかく感覚的に好みな映画だったのである。
映画は予備知識なしに見るのがいちばん。
前知識持って身構えて評論家みたいに映画を観るのは
「古っ」なのだ。
監視のメタファーのように出てくる「目の形」と「多面鏡」、
そこは重要なポイントでしょう。
監視といえば・・映画館に入るとき「口を覆うべき布」がない!と
注意されたなあ。ま、わかってたけど。
現実の方が、ディストピアになっとるやないか!