2014年 ポストフィナステリドシンローム(フィナステリド症候群)による副作用や後遺症の研究発表 | 育毛・発毛情報ブログ 国内外の最先端の育毛法で薄毛を解決する方法を紹介

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2014年04月17日
テーマ:ブログ
 
世界で初めてプロペシアやフィナステリドの副作用や後遺症を発表したジョージワシントン大学のマイケルアーウィング博士が改めてフィナステリド症候群の副作用や後遺症について研究をまとめ、泌尿器科の医療ジャーナル「Sexual Medicine Reviews」で今年の1月に新たに発表されました。

上記アーウィング医師の発表した学術論文の写しです。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/smrj.19/full

内容としてはフィナステリドの副作用や後遺症の概要や様々なフィナステリド製剤で製薬会社が現在発表、認可当初におこなった治験結果で2%程度の方に精力減退やリビドー、EDなどの症状が確認されたものの服用を中止後、改善をしたとされているがその後の経過観察などで再発や治療が必要な状態なのか検証が継続して行われていなかったことなどが紹介されています。

これが5mgのデュタステリドやプロスカーなど、前立腺肥大の治験でも同様に経過観察が行われておらず、服用によって生じてしまった副作用に対して継続的な治療が必要かどうなのかが治験結果や製薬会社から発表されていないことも指摘しています。

さらに今年の4月。UCLA大学がフィナステリドの服用によってのホルモン異常から肝斑の発症リスクをJournal of Drugs in Dermatology で発表しました。

http://jddonline.com/articles/dermatology/S1545961614P0484X#close

肝斑をシミ程度であり、特に健康を害するものではないとお考えになるかもしれませんがこのような影響がフィナステリドによって齎されることはこれまで知られていませんでした。

また今回のアーウィング医師の学術論文では他の研究者やこれまでに行ったフィナステリドの副作用や後遺症についても紹介し、PFSの存在を紹介しています。

他の研究者が発表している68もの学術論文などを引用しフィナステリド製剤には副作用や後遺症が存在することを発表しています。

ですが以前として日本の多くの医師や個人の方の書き込みでフィナステリドに副作用は存在しないと信じておられる方が大変多いことに驚きを覚えます。

副作用や後遺症をの説明を医師から受け、またそれらの副作用や後遺症の発症を回避するために検査が行われていればフィナステリド製剤を服用するかの最終判断は患者自身にあります。

さらに必ずフィナステリドを服用したから副作用が発症するわけではないのも事実です。

ですが日本では上記のような説明や検査が全くされていません。手軽に服用して良い薬であるかどうかには疑問が残ります。

先日ご紹介をした2013年の海外でのプロペシアの売上の減少
 
http://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-11794996955.html

やはり海外ではフィナステリドの副作用や後遺症が周知されたこともあり、FDAが2011年に注意書きを追記するよう指示をしてから年々売り上げが減少しています。特に昨年は前年と比較して3割も減少したとメリク社が発表しました。

ですがメリク社がおこなったプロペシアの売上報告書の中で現在でも日本では売り上げが推移して順調な売り上げをあげていると紹介しています。

この日本の売上によって3割程度の減少で留まっているのですがもその理由は日本の医療機関ではプロペシアの副作用を周知しておらず、安易な処方が続いているからです。

製薬会社や医師から副作用を耳にしたことがないからプロペシアの副作用はありえないとお考えの方が多いようです。ですが武田薬品も4月8日にアメリカにおいて製造する「アクトス」の発がん性の問題で60億ドルの賠償命令を受けました。

http://www.qlifepro.com/news/20140416/jury-finds-claims-of-the-plaintiffs-in-product-liability-litigation-for-takeda-chemical-engineering-industries-actos.html

今回のプロペシアの副作用や後遺症を訴えている患者数はこのアクトスよりも遥かに多く、フィナステリド製剤がそれだけ普及していことも関係していますが副作用や後遺症の発症例がプロペシアのほうが多いことも当然関係しています。


アクトスの発がん性を証明する際にも今回のアーウィング医師のように製薬会社が公表している事実とは異なる様々な研究データを提示することで証明されました。

ですが武田薬品は今回の判決を受け武田薬品工業はこれに対し、「提出された証拠はアクトスと膀胱がんとの因果関係を示すものではないとし、審理後申し立てならびに上訴を含めた可能なあらゆる法的手段をもって争う」と表明しています。

製薬会社の責任は大変重いのですが海外ではフィナステリドの副作用や後遺症の可能性がこれほどまで報告されているのにも関わらず、それを説明していない医療関係者にも責任があると思います。

さらに育毛薬ではないミノキシジルタブレットやデュタステリドを育毛薬として販売している輸入代行会社にも問題があると思います。

横行する偽医薬品の問題
http://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-11821448850.html

最近、育毛医療に関係した医療関係者の方たちとお会いする機会があるのですが残念ながら育毛に関連した医療知識の低さや患者への安全性への配慮に欠けていることに大変驚かされました。

このような状況の中で、逆に患者の観点から育毛医療を真剣に考えておられる医師の方とも出会えました。今後、効果だけではなく患者の安全を重視した医療機関が日本でも増えていくのではないかとわずかな光を見たと思います。



1年目、3年目の臨床データでも著明な改善を前頭部、頭頂部で感じたという方は100人中1人も満たないような結果で大半の方が不変と示されています。
プロペシアの副作用だけではなく実際の効果について医師がもう少ししっかりと説明をする必要があるのではないかと思います。