『夫の夫による夫のためのラブレター』
恐怖の家族写真集……
子供達との内容のないメール集……
そして
『家族の経緯に関する報告書』
これぞ夫が自分自身へ宛てたラブレターの集大成でした……。
家族の経緯……。
これを語るには三日三晩寝ずに話続けても終わらない……。
悪夢の17年間、別居して18年目に突入しても尚、夫の夫としての、父親としての、人間としての最低記録は更新されているというのに……。
夫が語ると僅か三行で終了してしまう……。
「これまでの私の借金やギャンブルといった愚かな過ちを真摯に受け止め、今後家族の幸せを一番に考え生活していく気持ちが高まったのです。」
……いやいや、知らんよ。
あなたの気持ちの高まりなんて……。
気持ちが高まったら、なに?
気持ちが高まってるだけで行動に移さないなら何の意味もない。
自分をこよなく愛し、自分への想いで気持ちが高まっている夫が心底気持ちが悪い……。
「これまでの文章を読んで、今後の私と子供達の幸せのために離婚したい気持ちが益々高まったのです。」
これが私や子供達の気持ちです。
そして勝手に自分の罪を軽くするんじゃない!!
借金やギャンブル……。
え?記憶喪失???
横領、詐欺、恐喝、窃盗、自己破産、DV、モラハラ………。
全て忘れたとは言わせないよ……。
真摯に受け止めるって、全然受け止めきれてないでしょ……。
いつも口だけで、言ったことで自分が気持ちよくなっているだけ……。
自分自身へ宛てた愛の言葉……。
真摯に受け止めるって、意味分かっているのかも怪しい……。
きっと夫は言葉の響きが気に入っただけなのだろう……。