今朝は冷え込みました。
このくらいになってくると私の、夫から『朝のガスファン参り』と呼ばれる儀式がそろそろ始まる。
寝起きで、朝いちのトイレに行っただけで冷え切って固まる身体をファンヒーター前に鎮座させ、温風でほわんほわんと身体がゆるむまで目を閉じて手を合わせているのが、夫にとってはちょっとめずらしくて笑える季節風物詩になってるようだ。
子どもの頃から(石油ストーブ時代から)何十年と続く習慣で、何を可笑しがられているのかわからないのだが。
いい大人が恥ずかしげもなく人に言えるような習慣でないことは自覚している。
でもやめられない。
村上春樹の新刊は300ページまで進んだ。
おそらく昨日読んだところは40年くらい前に作られた元の小説の書き直し部分で、今日読んだ第二部以降は新しく書かれたんだと思う。
小説の中の時代が進んだこともあって、昨日の違和感は薄れ、読みやすくなってきた。
もともとの文体が好きだから、読んでいて心地よいのだけれど、登場人物(とくに女の子、女性)に既視感がいつもあって、ああ、こういう女の人が好きで惹かれてしまうんだろうな、村上春樹さんは、と思ってしまう。
ずうずうしいけど、自分も40年前はできればこんな女の人になりたいという気持ちがきっとあったのだと思う。
そして村上春樹さんのような人に出会って、わかり合い、分け合い、傷つけ合いたい、と。
でも今はそんなふうにまったく思わない。
寂しいような、ほっとするような。
汚れてしまったのかもしれないし、垢を落としたのかもしれない。
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