最近読んだ本

・石黒智子『60歳からのほどよい暮らし』

・岸本葉子『60歳、ひとりを楽しむ準備』









年齢がタイトルに入っている本を最近よく見かける。

60歳は目に飛び込んでくる。





でも60歳、60歳って、そんな別によくない?

ただの通過点でしょ?

とも、思う。しょっちゅう。

結局スルーできなくて手に取ってしまうのだけど。





60歳にもなればそれぞれのライフスタイルをしっかり持っている人が多い。

何が日々の自分を心地よく、快適にさせるか、みんなだいたいわかっている。





石黒智子さんはかなり確固たるものを持っている印象。

お家はものを減らし(それでも可愛いモノがたくさん写真に写っている)スッキリしている。

化粧はせず、グレイヘアにバンダナは石黒さんにはとても似合っている。

まだチマチマと、してもしなくてもそんなに変わらないマスカラやアイラインを使う自分には、石黒さんのような人は『私もうこれでいく』という気合いを感じるけど、ご本人にとっては至極自然なことなんだろう。






岸本葉子さんは独身。

今回はじめて、ん?元カレのこと書いてる?と思われる一節があり、でも即座に岸本さんが『私としたことが』と一瞬でやめられたのが、もう、なんというか、いつも感じるんだけど、こういう真面目すぎる友だちが私にもいるけど、もう、真面目過ぎて、こちらが可笑しくなってしまうんですね。失礼なんだけど。いや、もう、岸本葉子さん、かわいすぎる。





岸本さんは、何にお金をどれだけ使うかとか、どんな服が今の自分に似合うかとか、生活の中の運動が占めるバランスとか、常に試行錯誤している。

これもいつも可笑しくて笑ってしまうのだけど、岸本さんはジムでお風呂に入る習慣があり、自宅のお風呂に決して入ろうとしない。





綺麗好きな人、潔癖な人はお風呂を完璧に掃除するのが大変すぎるから自宅のお風呂に入らないという話は聞く。

私も一人暮らしの時、一人しか入らないお風呂を毎日掃除するのは面倒だと思っていた。

でも夏でも湯船に入りたいタチなので仕方なく毎日掃除していた。





岸本さんも掃除が面倒だけど湯船に入りたい、それもできれば大きなお風呂にと思う人なのか、どうにかしてジムのお風呂に入って帰れるようにスケジュールするのが読んでいていつもツボ。






岸本さんはこの本の中で、人に伝わる文章について書かれていて、それはもう、うんうん、そうですよね、それがいつも難しくて…となった。




書き手の中では、思考が続いているため、文章も『〜が、〜ので、〜けれど』とずっとつないでいくことができる。むしろ自然の流れに感じられる。しかし読み手には、すーっと頭に入らない。道で何度も方向指示の矢印に出くわすようなものである。(中略)到着地点は書き手には見えていても、読み手には見えていないのだ。全体の方向がわからないまま、目の前の言葉をひたすらたどっていくのは、集中を求められる、たいへん疲れることである。




頭に浮かぶ文章をそのまま文字にすると、どんどん長くなる。

一文一文を短くすると伝わりにくいと思ってしまうが、実際は逆の方が多い。




とりあえず、切る。

そして必要であれば接続詞でつなぐ。

でも読み返すとその接続詞も要らないことが多い。




もちろん意図して一文を長くすることもあるが、だいたい上手くいってない。




基本の基本だけど、一文を短くする『勇気』が文章をわかりやすく伝える第一歩だと思う。















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