私は飲む前にハッキリ言います。「嫌な酔い方したら、私、帰るからね。」と。本当に我慢の限界を超えるような嫌な酔い方をしたら、帰ります。だって、楽しくないじゃん。絡み酒の人なんか最低じゃん?失礼でもなんでもないです。だって相手は「ごめん、覚えてない」ですべて許されてきたんだから。本当は許されざることでも、ま、酒の席の話だしな・・・、そんなに怒るのも・・・という私たちの優しさにつけ込んできたのですから。・・・・・・・・・・・・・困った酔い方をする人たちが「酔った自分は別の人格だ」で通すならば、こちらも「私は別の人格のアナタは大っ嫌いだ」、これでいいと思います。光浦靖子「傷なめクロニクル」 より
その通り!
よく言ってくれました。
光浦靖子がお悩み相談に答えているのですが、よく考えたらもうそれ、私やっています。
友人には自分の前でそこまで飲んで迷惑をかける人は殆どいないんですが、家族にはいます。
夫がそうです。
年々お酒に弱くなっていて、少しでも飲めばベロベロになり、家に無事帰ってくるのが不思議なほどです。帰巣本能ってすごいです。
携帯電話をバスやタクシーに忘れてくることもあり、注意力が限りなくゼロに近いです。
夫が飲んで帰ってくると(明日になると何も覚えてないくらい酔ってる時は「ただいま」のひと声でわかる)何を言ってきてもほぼ相手をしませんし、調子に乗って絡んできたら「酔ったアナタは嫌いです。嫌いだから話したくないです。」と言って別部屋へいきます。なるべく早くシャワーさせて(そのまま布団に入られるのはイヤ)寝てもらいます。
夫は30代半ばに胃を全摘しています。食べ過ぎると調子を崩しますが、飲む方はあまり自覚はないらしく、病気前と同じように飲んでいます。そんなに飲んでいいはずがないし、なんなら思い切ってお酒一切をやめてもいいのではと思うのですが、その気配はありません。
しかし人は、酒を知ってしまっている人は、何かと飲みたいし、飲まずにいられない時があるのも、わからなくはないです。
だけど、ラインを超えて飲んだ時は、こちらはもう放っておいてもいいですかと言いたい。
別人格なのか、わからないけれど、合法とはいえ軽い麻薬的なものを口にしている、自分の適量を超えて摂取している、それはもう自分をコントロールできていないということなので、家族として「死なないか」くらいの気配りはしますが、基本関わりたくないです。
3年くらい前に夫がそんな感じで帰ってきて、ある約束を守らなかったことを指摘したらキレかかったので、外に出て車で1時間半くらい時間を潰して帰ってきて、もう幾分酔いが冷めているかと思ったらまだ続いていて、私が2階に上がろうとしたらダイニングテーブルを蹴り、私が避けたら壁に穴が空きました。ゾッとしました。
翌日その壁の穴を見ても,夫は何も覚えていませんでした。
このことはさすがにかなり堪えたようで、それ以降は少しマシになりました。
しかし、普段はまったくそんなふうに見えない夫の、この別の面(光浦さんの言う別の人格と言ってよいと思います)のことは忘れてはならないと思っています。
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