・・・なんとなくの雰囲気で、この人なら書けそうだな、と思われている。

・・・・・・・・僕という人間は”ぽい”だけで、ネタやツイッター以外の文章など全く書いたことない。それどころか、小説やコラム、エッセイの類もまるで読んだことがないのだ。

   

       岩井勇気 「僕の人生には事件が起きない」より

 

 

むかし東海林さだおの丸かじりシリーズが好きでよく読んでいたけど

 

同じようなことが書かれていた。

 

本なんて書くどころか読んだのも10冊くらいだと。

 

こんな面白い文章を書けるのに、読んだことさえほとんどないなんて

 

人の才というのは不思議なものだなと思った。

 

 

 

ハライチの『じゃないほう芸人』の岩井くんが初めて書いたエッセイ本。

 

まだ数ページしか読んでないけど、面白い。

 

ずっと含み笑いで読んでる。

 

好きな文章。

 

書いたことなくても書ける人なんだ。

 

タイトルもいい。

 

 

 

「事件」を書くと、意外と面白くない、ような気がする。

 

もちろん書き手によってはおそらくその事件が目の前で起こったとしても

 

そんなには怖かったり驚いたりおかしかったりしないくらい

 

文章の力で伝えることができると思う。

 

でもなんだろう、すぐお腹いっぱいになってしまう。

 

 

 

 

それから

 

小説がめちゃめちゃ上手くてめちゃめちゃ売れてる作家さんなのに

 

エッセイだとあれれ、と思うこと、わりとある。

 

そこでは結構「事件」も起こっているのに

 

なんでだろう、わくわくがなくて。

 

 

 

エッセイのほうが生き生きしてる作家さんもいる。

 

それはそれで複雑だと思うけれど。

 

 

 

 

岩井くんは「事件が起きない」ことを

 

「何が悪い」というわけでも「そんな人生はつまらない」とも「事件が起こってほしい」とも言っていない。

 

事件、起こんないんだよなぁ 

 

そういう感じがとってもいい。

 

自分をいい感じに笑える人が書くエッセイが好き。

 

自虐しているようで自慢していると読み手は敏感に感じる。

 

取るに足らない日常のふとしたことを含み笑いで読ませるなんて

 

これが才でないはずがない。

 

 

 

これからなんとなく気になるひとになりそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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