こんにちは！
うずめカフェ・巡禮記の松本育子です。
巡禮記というチームで、
全国の神社仏閣聖地へ
お参りのご案内をする凡夫先達のお仕事を
させてもらっています。
巡禮記では、いくつか定番のお参りツアーや
遠足があって、熊野はその中でも
最もよく訪れている聖地のひとつ。
その熊野のツアーはおかげさまで
毎年大人気なのですが、
そのなかで、
【自分の道を進むってどういうこと？！】
というテーマでかならず参加者さんに
しているお話があります。
それが、一遍上人様の話。
それを今日はシェアしてみますね！
四天王寺から高野山を経て、
熊野に向かうべく、あちこち行脚して
修行をしていた、一遍上人は、
時宗の祖であり、
踊り念仏の創始者なんですが、
私が好きな話があります。
遊行を開始し、四天王寺、高野山など
各地を転々としながら修行に励む一遍上人は、
六字名号（南無阿弥陀仏）を記した
【念仏札】を配り始めます。
それは彼が自分のやり方として始めたもの。
紀伊で、とある僧から
己の不信心を理由に念仏札の受け取りを拒否され、
（つまり、私はそれは信じないから、要らない！と拒否られ突き返されたのね）
一遍上人さまは大いに凹んで悩みます。
その後、籠りの修行に訪れた熊野本宮で、
阿弥陀如来の垂迹身（阿弥陀如来さまが姿を変えて現れた）とされる熊野権現が、
夢で山伏さんのような姿で現れます。
そこで、熊野権現から、
衆生済度（みんなを仏の智慧を伝えること）のため「信不信をえらばず、浄不浄をきらはず、その札をくばるべし」との夢告を受けます。
めちゃわたくし流に意訳すると、
熊野権現から、お前は人の往生も自分が伝える念仏で往生させてあげるんだ、なんて間違ったことを伝えてるようだけど、
往生っていうのは、もっともっと昔に菩薩が阿弥陀如来になられたときから、阿弥陀如来さんのお仕事なんやで。
それをお前がやっていると思うと相手が拒否ったら凹むだろうし、この道は間違ってるんだろうか？なんて、思うかもしれない。
けど、阿弥陀さまのなさること、それを知るからこそ、相手の自分への反応とか、そこに振り回されていないで、そんなの関係ないところで、
衆生済度のために、あなたが魂からやりたいこと、させていただこうとすることならば、思い切ってごちゃごちゃ勝手に判断してないで、やんなさいよ！
（超意訳）と言われるわけです。
がーん！！
（わたしが）拒否られるとか、（わたしが）理解されるされないとか、信心があるなし、関係ないんや！
ショックを受けたけど、往生に導くのは熊野権現（阿弥陀如来）さまやった！自分じゃない。
だからこそ、仏に帰依して自分の道を貫くことをやっていけばいいんや！
と気づきます。（超意訳）
この時からご自身を一遍と称されて、
念仏札の文字に
「決定（けつじょう）往生／六十万人」
（60万人をこの伝え方で南無阿弥陀仏のもと、
往生に導くと決めた）と追加されました。
この話はいつも、
巡禮記の熊野三山ツアーで
熊野先達させていただくときに、
熊野本宮大社のおおゆのはら（大斎原）にある、
一遍上人の石碑のところで、
お念仏をあげて一遍上人様の供養を
祈りながら、
皆さんにお話ししているものです。
自分の道を生きる時には、必ず
応援してくれる人もいれば
どんなに誠意を持ってやっていっても
拒否する人はいます。
それで、自然なことなのです。
みんな、それぞれの解釈の世界を
生きているのだから。
大切なのは全ての人に受け入れられようと
することではなくて、
魂から「やりたい」とあなたが
突き動かされることならば、
（一遍上人さまなら
仏の道を伝えるということ）
拒否してくる人にこだわり続けずに、
今、目の前のあなたにできることを
あなたの道を、やり続けよう、進もう！
という熊野権現のお導きストーリーです。
私もこの話にはいつも
勇気をもらっています。
熊野では一遍上人さまに、ありがとうって
いつもお礼を言いにいきます^ ^
みなさんも、なにか拒否られることが
あったとしても
どうか、自分までも否定しないでくださいね。
一遍上人さまのストーリーが
だれかの、勇気になりますように。
巡禮記 松本育子
うずめカフェのお地蔵さま受注製作、
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