瓊瓊杵尊（ニニギノミコト）さまは、
天照大神さまの孫で天孫と呼ばれます。
天照大神様の治める天界の国、
高天原から、
地上の国である葦原中国へ降りてきて、
のちの天皇に続く祖神として
天孫降臨をなされた男の神様です。
高千穂神社や、富士浅間神社などの
御祭神としても有名です。
天照大神さまは、地上に降り立つ孫の
瓊瓊杵尊さまに
三つの神託をされます。
一つは稲穂を渡して、
この稲穂を育てて、葦原中国を豊かに繁栄させて治めなさい
と、託されます。
天孫降臨の場と言われる
「高千穂」という場所の所以です。
日本は、葦原の瑞穂の国、になるわけですね！
そして、さらに、
この地上の葦原中国を治める主として、しっかり自覚をもつのよ
さらにさらに、
三種の神器の一つである八咫鏡をあげるから、この鏡を時々見て、チェックするのよ。
我欲が過ぎて地上の民を苦しめていないか、独りよがりになってないか観るのよ。
地上は肉体に限度もあるし、思うようにいかない体験の国だからこそ、我欲が生まれやすいし、我欲が過ぎると苦しみになる。
"鏡（かがみ）"から.我（が）を取れば、かみ（神）だったことを思い出せるからね。
こんなふうに、（注:意訳です）
ミッションや治める者としての
在り方なんかを、
孫の瓊瓊杵尊さまとお約束をされます。
めっちゃ、素敵なおばあちゃま(｡˃ ᵕ ˂。)
自我が大きくなるのを心配される天孫て、
神様なんだけど、ちょっと
「はじめてのおつかい」の
小学生みたいですね。
地上へ降臨後に、瓊瓊杵尊さまは
絶世の美女、
木花咲耶姫（コノハナサクヤヒメ）さまに
一目惚れして、ご成婚となります。
木花咲耶姫さまの父である
大山祇命（オオヤマヅミノミコト）さまは
お姉さんの磐長姫（イワナガヒメ）も
一緒にぜひ、と嫁がせます。
けれど、
磐長姫さまの容姿が美しくなくて
瓊瓊杵尊さまは拒否してしまい
大山祇命様の元に返してしまいます。
ショックを受けた大山祇命さま
せっかく一緒に嫁がせた磐長姫を返すとは残念だ！
木花咲耶姫を妻にすれば花が美しく麗しくに咲くように栄華を極めるだろう。
磐長姫を妻にすれば、あなたの命はどんな雨風や雪の時も岩のように変わらず永遠に永らえるだろう。
しかし、
このように磐長姫を返されては
あなたの命は桜の花のように
儚いものとなるだろう」
瓊瓊杵尊さまは、ショックを受けます。
ガーン！！そんなの知らんかった！
神の子にもかかわらず
寿命が限りあるものになってしまった！
この神話から、
神様の瓊瓊杵尊様に続く天皇も
人としての寿命が生まれたとされています。
この後も、瓊瓊杵尊さまは
妻の木花咲耶姫さまがあまりにすぐに
ご解任なさったので
不徳を疑ったりして怒らせ、
疑いを晴らすために炎の中で出産した
木花咲耶姫さまに謝ったり
なんだかとても情けないというか
人間らしいというか素直というか
天孫なのに、
出来た英雄というわけじゃなく
自我もそのまま、な神の姿で描かれます。
わたしは、巡禮記の遠足やツアーで
瓊瓊杵尊さまが御祭神の神社を
ご先達するとき、
みなさんに、こんなふうに伝えています。
誰もが、神の分け御霊を生きる存在として
この世に生まれてきたのならば
みんな、一人一人が
瓊瓊杵尊さまでもありますね。
人によって、
この世で体験しようとする
ミッションや目的は違うだろうけど、
完全じゃない、英雄じゃないからこそ
自我に振り回されつつ【初めて】を
地上で体験することの面白さと、
人らしい【人間だもの】の試行錯誤を
いろんな出会いの中で
やっていくストーリー。
不完全だからこその、
あなたのストーリーを
どれだけ愛おしく、面白くするか。
それを、感じてみて、
そのままのあなたを生きるという
素直さを、
祈りにしてみませんか。
そのあなたを生きられるように
支えてくれる、教えてくれる人たちに
ありがとうをこめて。。。
情けないけど大事な存在としての在り方を
神話を通して伝えてくれる
瓊瓊杵尊さまに、向き合うことは、
自分自身の等身大を受け入れて
その不完全さも尊く感じることと同じ。
そんなふうに
手を合わせてみませんか。
そしたらみなさん、とてもいい時間を
瓊瓊杵尊様の神前で過ごされます😊
長くなりましたが
瓊瓊杵尊さまのこと、超意訳含めて
巡禮記の凡夫先達の視点で
ご紹介してみました！！
また、神様のご紹介や現地での先達の
お参りポイントなど、リクエストあれば
時々書いてみますね！
現地のライブでお参りのご案内、先達を
体験してみたい方はこちら！
神社仏閣聖地のお参りがぐっと面白く
深くなります。
誰でも気軽に参加できるお参り先達を
巡禮記チームでしています。
ぜひいらしてください^ ^
松本育子
