7歳の冬に北海道に旅をした。
親と離れて一週間ほど、
どこをどう巡ったのかはほとんど覚えて
いないけれど、大きな湖の龍神様と
アイヌのおばあちゃんに出逢ったことだけは
はっきり覚えている。
アイヌのおばあちゃんはわたしに言った。
持たないほうが豊かなんだよ。
実際にはアイヌ語で
言葉がよくわからなかったのに、
言いたいことはハッキリと伝わった。
髪の毛を撫でてくれた
皺くちゃの手の感触をよく覚えてる。
おばあちゃんの手は、何もないところから
どっしりと落ち着いたあたたかさを
絶え間なく生み出していて 、
優しい魔法使いみたいだった。
そのアイヌのおばあちゃんとは、
時を経て再び繋がり、
今、わたしの大切なライフワークである
先達業をチームの1人として
手伝って下さっている。
おばあちゃんは北海道の先達の度に
現地の信仰について無知なわたしに
たくさんのことを教えてくださるの。
『人が神と共にこの地で生きるということは
必ず一方通行ではない。
すべてのことがすでにお互いさまにある。
放つものは迎えるものがあってこそ。
与えるものは受け取るものがあってこそ。
得るものは捧げるものがあってこそ。
生まれ来るものは死にゆくものがあってこそ。
すでにあなたがその命を生きるようにと
神々から与えられているものに
出会い、喜び、悲しみ、許して
受け取り還してゆくだけのこと。
持たないほうが、豊かなんだよ。
その全ては、お互いさまにそこにある。』
アイヌのおばあちゃんの教えは、いまも
ときに深い祈りとなって、大地に響く。
わたしはこうして届く祈りを記事にして
大切なご縁のある方々と
分かち合いたくて書いている。
これもまた、おばあちゃんの教えの通り
わたしの命を通して起こりゆくことは
きっと一方通行ではないのだと、思うから。
誰かが、誰かを通してでも、何かしら
この発信に呼応して
祈り分かち合ってくれるなら
嬉しいと思った。
おばあちゃんから伝わる祈り（幸せ）には
誰のためとか、自分のため、という概念がない。
所有するっていう考え方が少ないというか
自分、他人の枠が、
例えば一つの模様のように
合わさったものとして世界がある感じ。
してあげるとか
してもらうとかのない、お互い様の世界観は
ある意味で厳しくて、
そして気持ちいいシンプルな愛に満ちてる。
厳しい自然と暮らすおばあちゃんの佇まい
そのもののようだ。
持たないほうが豊かなんだよ。
もっとわかち合う豊かさに安心しても
いいんだよ、と言われてる気がした。
この記事を最初に書いたのは2〜3年前
なんだけど、
「おばあちゃんの祈り、伝えたい」という
衝動が起こる度に何度も再アップしてる
わたしをみて、
おばあちゃんもきっと
木彫りのような深い皺を一層くしゃっと寄せて
笑ってくれるに違いない。
おばあちゃんのような
つなぐ人たちのおかげで、
わたしから伝えられることがある。
こんな風なメッセージのこともあるし、
具体的に住所などの情報だけでも
こんな神様と人との関係があるよ、と
ビジョン映像で観せてくれたりする😌✨
たくさんの人の祈りが、その土地で
のびのびと正直に育まれて
豊かに生きられるようにと、
ご縁のある人を通して助けてくれる。
なんの智慧もないわたしは、ただただ
魂ってチームなんだなぁ、と
つくづく感心してしまう。
だから、素直に、ありがとうと思えるし
おばあちゃんにも甘えて教えてもらうだけだ。
そしてそれを分かち合えるように
私なりにかたちにしていく。
沖縄先達チームの、
大好きな なぎさまのことも
いつか、少し書いてみたいな。
ちょっと厳しいけど愛情あふれる方なんだよ。
いろんなつなぐ人たちの想いが
今生きている私たちの想いと重なって
無邪気に笑い合える生き方ができたら
お互いさまに
一番嬉しいことだと思う。
ねぇ、おばあちゃん
育子は、大きくなりましたよー^_^
また、あの あったかい手に会いたいです。
