700-やっと見つけた1冊の本③ | ikoma-gun(フリムン徳さん)のブログ

ikoma-gun(フリムン徳さん)のブログ

ブログの説明を入力します。

 

 

(モンタナ州の高い山で)

 

③ 家では、親に押し付けられた弟達の子守で、友達と遊ぶ時間が全くなかった。親は私が学校から帰ってくるのを、今か今かと待ちわびていた。私の顔を見るや否や、二人揃って、畑へ飛んでいった。1人の弟の子守だけではない、二人の弟の子守を一緒にさせられた。

 

 

2番目の弟を帯で背中におぶり、1番目の弟の手を引いて、同じ同級生の友達が、カルタうち、ビー玉遊び、コマまわし、桟橋での海水浴、羨ましく、肩に食い込む帯の痛さをこらえながら、眺めているだけだった。私以外の男のクラス仲間が全員楽しそうに一緒に遊んでいるのに私だけが、一緒に参加して遊べない。背中に負ぶった弟が、手を引いた弟が、奴隷の鎖のように私の手と背中と繋がっているようだった。

 

 

その当時、子守役は女の子の仕事だった。男の子が子守をしているのは私だけだった。「どうして、お母さんは、女の子を先に産まなかったの」と、恨み倒す毎日だった。

 

 

 その親への恨みが、同級生へのイジメになったと思うが、人間悪いことをしたら、大人にも子供にも罰が当たります。
中学1年生になると、立場が逆転して、私がイジメられる側になり、とうとう私は、今までいじめた同級生から村八分にされてしまった。

狭い村で村八分にされるほど辛いことはなかった。寂しい、悔しい、悲しい中学時代だった。太平洋の真中で、一人乗りの小さなボートで漂流したら、怖い思いをしながら、悲しい思いをしながら、助けを待ち、生き延びようとするに違いない。続く