(モンターナの田舎町で)
「家の工事再開」2004-8
金、金、金、ゴールド、ゴールド!!
やったぜ日本!!
なせばなる日本!!
日本人はできる!!
今度は日本の「日本人改造や」!!
フリムンの私は、毎日インターネットで見る日本の悪いニュースに胸が痛い。
** 泣き止まぬ1歳の孫を殺害 52歳祖母床に数回落す!!
** 殺人未遂で高1逮捕,和歌山、父娘ナイフで切られ重傷!!
** 強盗が4500万円奪う 愛知県豊橋市の駐車場!!
日本の最近のニュースはこんなことが多すぎる。遠くはなれたアメリカから見ていると、日本は怖くて、めちゃくちゃをする国のように思えてならない。昔のように年寄りを敬い、親切、義理人情の日本人になってほしい。
オリンピックで立派な勝利を成し遂げたのだから、今度は、世界で一番尊敬される人間オリンピックで勝利を成し遂げてほしい。今からの日本は金儲けよりも、自然保護よりも「日本人改造」だと思います。フリムン徳さん応援団の皆さん「日本人改造」のためのいい知恵と力を出して下さい。
フリムン徳さんはまた、ええ格好言いましたなあ、えらいすんまへん。
長いこと作りかけのまま放置しておいた家を仕上げるために、元の大工に戻って、工事を進めております。一日の工事を終えたら、晩酌をしながらオリンピックのTV番組を見ます。アメリカのTVはアメリカの選手の活躍ばかりを映して、日本人のは少しだけです。日本では日本人の活躍ばかりを放映して、アメリカ人の活躍は少ないと思います。これはどうしようもないことです。
アメリカに住んで30年近くもなりますが、TVでの応援はやはり日本人です。その次がアメリカ人の応援です。日本人とアメリカ人が戦ってもやはり日本人を応援します。日本に生まれ育った人間はいくら長くアメリカに住んでいてもアメリカ人にはなりきれまへん。
これがもし戦争でアメリカと日本が戦ったら、
に味方するか、いろんなことが絡んでくるし、面倒なので深く考えたことはありまへん。でも息子、孫がアメリカ人やし。ブッシュ大統領様、小泉総理大臣様、私が生きている間はアメリカと日本は戦争をしないように仲良うお願いします。
日本はもう暑さも峠を越したようですが、ここブラッドレーは昼間は家の中が38度とまだまだ暑いです。外の直射日光の下では45度前後の体感温度です。でも日本みたいな湿気はなく、乾燥していて、昼過ぎからは決まって、風があるので過ごしやすいです。このような暑さの中で、気持ちは元の大工に戻って張り切っているつもりですが、2年間もコンピューターに向かって、エッセイばかりを書いていたので、体は大工の徳さんの言うことを聞きまへん。1時間働いたら、30分休みます。
休まないと持ちまへん。そんな調子でも、電気の配線、ヒューズボックスの配線、バスタブ付シャワーユニットの配管工事(真鍮パイプのハンダつけ)、下水配管工事を終わり、先日、郡政府の建築検査官の検査を受けました。一発でパスしました。嬉しい。このフリムン徳さん、まだまだ現役大工としていけまっせー。
つくづく思います。大工はえらい商売です。エッセイを書く時でもアイデイアが浮かばないと難儀ですが、力の出ない今の私には大工仕事はもっと難儀な仕事です。打つ釘が曲がって、なかなか打てない。力が出ないのです。アメリカの大工は5寸釘を打ち込むのは3回から5回で打ち込むのが当たり前です。
力のない今の私は十回以上もかかってもよう打ち込めん。釘を打つたんびに手のひらの骨に響きよる。自分の細くなった腕を見て、2年前の大工をしていた時のこんもりとした筋肉隆々の腕を思い出して意気消沈しています。固かった筋肉はただの肉に変わり、腕の皮膚から艶が消えました。嫁はんの持てるものが持てないのだから悲しいです。難儀です。
長いこと大工をしていましたが、電気工事、水道配管工事は下請けに任せていました。今度のように丸ごと一軒の家の電気工事、水道配管工事を自分でやるのは初めてです。特にこの暑さの中で、天井裏での真鍮パイプのハンダつけは苦労しました。そのハンダつけ個所が40箇所以上もあったのです。灼熱の太陽で照りつけられた屋根材(コールタールと砂で出来た屋根材)の熱さが天井裏を灼熱地獄にしているのです。
そんなところで、バーナーで真鍮のパイプを焼いてハンダ付けするのですから、少し間違えばすぐ火事になるのです。一人では出来まへん。嫁はんに濡れたタオルと濡れた板でバーナーの火の近くをカバーしてもらいながら、汗をたらたら流しながら、息をふうふう言いながら、一つ一つ丹念に仕上げました。火事に備えて、庭の水撒きに使うホースを引き込んでのハンダつけでした。体だけでなく、神経もすり減りました。
濡れたタオルも濡れた板もすぐに火がつくことが分かりました。すごい熱と暑さです。私の考えは間違っていました。濡れたタオルと濡れた板がどっちが先に火がつくと思いますか?私はタオルが柔らかいから先に火がつくと思いましたが、濡れた板のほうが先に火がつくのです。
よく考えて見るとタオルは板の何倍も水を吸っているから燃えにくいのです。やはり私はフリムンでした。「徳さん、火のつき具合は柔らかさ、固さじゃなく、水の含み具合で決まるの」とどこからか別嬪さんがささやくのが聞こえました。
今、外壁のモルタル(スタコ)の準備をしています。モルタル工事は隣の3軒の家族や、友達のバブが手伝ってくれます。私の隣近所は、昔の喜界島のように、お互いに労働奉仕をして助け合うのです。次ぎは私の外壁工事の様子を書こうと思っています。
フリムン徳さん
2004-8