142-天国からプレゼントを贈り続けるあの人 3
2015-07-31 09:30:47
テーマ:ブログ
3 私はもちろん彼の家にも、カーテンも絨毯も、
家具もいっぱい買ってもらった。カーテンの取り付けに、
その頃、まだ高校生だった私の妹も何回か
連れて行った。私がパラグアイへ移民して彼と別れてからは
もう、妹と付き合いはないと思っていた。
ところが20年前に私の住んでいるアメリカにみち子から
「あの人が死んだ」とびっくりするような電話が来た。
私はすぐに、彼の嫁さんに電話をした。
話していると、私がパラグアイへ移民してからも妹と
私の代わりにずーっと何十年も付き合っていたそうだ。
信じられないことだった。
去年私が23年振りに日本に帰った時には彼の嫁はんが
迎いに来てくれ、ごちそうしてくれた。
私から買った、カーテン、絨毯、家具を30数年の長い間
大事に使っているのには驚いた。見覚えのあるカーテンの柄を
見たら、懐かしい友達に会ったみたいだった。
日焼けするカーテンが30年以上も使われているのを見たら、
胸が熱くなった。家具はまだ昔のままに光っていた。
30数年前の「男前のトクサン」という絨毯カーテン家具屋さんの
私がよみがえってきた。それだけではない。
その奥さんは、「男前のトクサン」と印刷された
昔の赤い私の名刺まで見せてくれた。
ほんまに涙が出るほど嬉しくなった。
人をとことん信用する人は物持ちもええ。
モノを大事にする、人を信用する素晴らしさがが特別に美しかった。
続く