108-フリムン徳さんのパンク「アメリカ田舎の葬式」5 | ikoma-gun(フリムン徳さん)のブログ

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5 葬式が終わった後のパーティーも普段のごく普通のパーティーだった。

礼拝堂の隣の建物にある小さなキッチンには、バブが好きだった

大きなソーセージを挟んだパン、野菜サラダ、ビーンズ、パイ

などが盛られている。それをおのおの使い捨ての紙皿に取り、

缶入りのコーラやオレンジジュースを選ぶ。屋外に並べられた

テーブルで思い思いの席に座って食べる。参加者全員が車を運転して

きているので、アルコールは一切なしである。

アルコール好きのフリムン徳さんにも不満はない。

喪主のティーナが準備したのは飲み物とサンドイッチのパン、

ソーセージだけ。

野菜サラダ、デザートのパイは何人かの持ち寄りである。

なんと金のかからない、簡単で質素なアメリカの田舎の葬式かと、

心に残る。葬式の費用で頭を悩ます日本人に見せたい。


 もちろん、香典を包む習慣もない。

以前、日本人の習慣の抜け切れない私は、二度ほど、

知り合いの白人が死んだ時、10ドルの香典を包んで供えた。

しばらくしてから、一つの家族からは「このお金は教会に

寄付します」と、もう一つの家族からは「このお金で記念に

死んだ彼の好きなカエデの木を植えます。紅葉したら見に

きてください」と返礼の手紙が来た。

             

 どうしてこうも日本の葬式と違うのだろう。

アメリカの田舎の人は普段着のままで、普段着のままの人を

葬式してあの世へ送る。

それに比べると日本の葬式は豪華絢爛である。

黒の喪服にネクタイ、真珠の首飾り、数え切れないほどの

豪華な花輪、おいしいご馳走に囲まれてあの世へ行く。

数年前、嫁はんは母親の葬式に喜界島へ行った。

その時の葬式の様子を聞くと、喜界島の葬式とアメリカの田舎

ブラッドレーの葬式は、大金持ちと超貧乏人の葬式の違いが

あるようだ。習慣の違いは面白い。


続く