2018年が明けて早くも20日が過ぎようとしています。
年々時間が過ぎるのが早く感じるのは歳をとったからでしょうか。
本日は、既築の木造建物を診断や調査に伺うとよく目にするのが軒裏部分(屋根の裏側)にピーリングと呼ばれる材料を使っている物件です。
このピーリングと呼ばれる材料はプリント化粧合板と呼ばれ、ベニア板に化粧合板を表面に貼った建材で、木目調などが一般的に普及しています。コストも比較的安く、最初は木目が綺麗ためよく使われる材料です。最近では防火構造にも使える品物も出ているので防火地域などにも使えるようになっています。
そこで、良くある問題点は写真のように20年くらい前に施工されたピーリング材は、
①まず色があせてくる。白くなります。
②ひび割れが発生する。
③表面のプリント材が捲れてくる。
④合板に穴が開く。
⑤下地の垂木などが腐る。
など劣化が順をおって進みます。
↑①色があせた状態で②ひびが生じた状態です
↑①色があせた状態で③めくれが進んでいる状態です。
そこで、見た目、耐水性の低下、下地材の保護性能の低下になるため改修を行ないたいところですが、この材料の弱点はそのまま上から塗装することが原則できない事です。たまに色あせ位の状態ですと可能と言われる業者様もおられますが、気をつけた方が良いでしょう。充分に説明を受けましょう。
塗装が出来ないのはなぜか?実際塗ってみると表面のプリント材が新しい塗料に引っ張られひびやメクレがより一層発生するためです。ですので改修する際は再度、下地材を取付した後、塗装仕上げ又は同様のピーリング材で仕上げるかをしなくてはいけません。
改修費用が少し高額になります。必ず足場も必要になりますし。。。
既存の材料が同じ木目でも無垢板の場合は状態が良ければ塗装は出来ます!
よって、中古物件を購入される際は軒天に使われている材料が何か?というのも気をつけて頂くリフォームに掛かるコストの感覚も掴めるかと思います。
IK植村