つづく時はつづく、イモビのトラブル | 一休の整備記録簿

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日々の自動車メンテナンス記録

その1
前回同様、なぜか?つづくときはつづく・・・。
ボルボCX70、始動不能、セル回らず。
この車はお客様が友人に貸出し中のトラブルだ。

キーの外見が破損していることからイモビID不一致による始動不能が疑われるが、
お客様は前から破損しているし、始動には問題なかったという。
念のためスペアキーをお借りできないかというと、スペアはないという。
キーは電池交換時にカバーを折損し、電池が落下状態なので電池がないのかも?
と、言っているが、おい“この状態で始動できたのではないのか?
また電池はロック、アンロックには関係しているがイモビには関係ないのでは?
キーの不具合を疑うもののお客様がそこまで言っているので点検することにした。

ちなみに弊社の診断機では通信不可能であり、OBD2の異常コードでは乏しかった。
しかしスターター回路含む簡易点検の結果からスターターリレーが作動しない。
配線図と点検の結果がこちら、

イメージ 1
イメージ 2
スターターリレーの4番端子、電源電圧で問題ない。
スターターリレーの4番-2番端子間で約1.5Vしかない?
Nスタートスイッチ(シフトレンジ)を動かすと、1.5~3.0Vで変化、へぇ~初体験”
しかしリレーを動かせる程のものではない。。。
Nスタートスイッチの可能性もゼロではないが、レンジを作動することで変化があることから
優先順位として除外、(本来なら診断機で見れる範囲なのだろうが?)
ちなみに遊びで1番~3番端子を短絡させ、セルを強制駆動させ始動するか試したら
やっぱりダメだった(ー_ー)!! 当然、燃料カットをエンジンECMで行なっているのだろう。
イメージ 3
スターターリレー2端子~CEMC7端子間までの間に断線がなければ
CEM(コントロールエレクトリックモジュール)の不具合又はこれを
作動させるためのシステム異常のどちらかになる。
そのどちらかの一つに有力なのがイモビライザーなのだと思うのだが?

お客様にはイモビキーの不具合からのID照合不一致による始動不良又は
CEM内部の故障しか考えられません!まずは、キーの製作と登録が優先ですと、
お伝えしたら、購入した業者が引き取りにきた。
・・・やはり信用されてないのだろうか?(汗)

数日後、お客様からの電話でキーを製作したら直りましたと連絡があり安堵、
さらに、まさかキーがあんな状態だったとはと・・・
友人に貸し出したことにより破損が進行していたという。
おそらくキー内部のチップが脱落してしまったのだと思う。
正常状態イメージ↓   実際は上蓋カバーが外れ、樹脂部は破損
イメージ 4














登録できればの話とて、最近ではトランスポンダ用のIDチップも販売されて
      いるようだ。Made in Japanではなくバッタもんと思われるが??
イメージ 7

お客様とのやり取りは密に行ったつもりだが、今回は想定外のことがお互いに
起こってしまった。
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その2
VWジェッタ 18年、GH-1KBLX
初爆はあるが始動しない。
あ~っ、この状況こそ嫌な予感!
連チャンになると勘がさえ渡る。。。
データーモニターはこちら
イメージ 5








イメージ 6バッテリーを外し再始動すると、一時復帰したので様子を見ますかと、お客様に
説明したら、以前からこの症状に悩まされているという。
そうこうしているうちにまた再発した。イモビの点検プロセスとして単純だが
 
・スペアキーを使用してみる。
・電源を遮断してみる。
・公称電圧以上を供給する。 これくらいしか思いつかない・・・。

とりあえずやってみたが、2度目は復帰しない。
ここからは弊社では不可能なので悔しいが、

・イモビの消去、再登録を行ってみる。それでもだめなら・・・、
ECUとトランスポンダ交換を行って再登録

今回はメーターASSY交換等、費用は比較的リーズナブルで10万前半らしい。
ここからはお客様の判断なのでお話した結果は・・・、
出先でトラウマになっている、この車はもう嫌だという。
そこで相談されたのだが某雑誌から購入したいのだがどうだろうかと・・・(汗)
ダメとも言えず近々弊社にエスティマHVが到着するらしい(大汗)
まぁ~、これから先もお世話になるお客様なのでよしとした。

いつものことだが、イモビのトラブルは悩まされる!