フォアード エンジン吹け上がらず、その2 | 一休の整備記録簿

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日々の自動車メンテナンス記録

フォアード FRD34 エンジン吹け上がらないのつづきです、 
トラブルが直っていない = 再修理?、 もう一度正確に問診を行った結果、
どうやらチェックランプ点灯、リンプモード(フェイル)に入って吹けないと言って
いる模様・・・。 反省、初期判断でミスってしまった。
それも始動直後にチェックランプ点灯、一旦キーをOFFにすると走れるらしい。
最初に戻り、DTCを拾うと以前と同じ・・・(汗)
 
1094 燃料漏れ 少(サプライポンプ又は制御系不良)
     アイドリングにて5分運転中に少量の燃料漏れ    
 
やはり原因は燃料圧力の低下が濃厚
前回の点検の結果、燃料フィルター関係点検済み、サプライポンプの上流は
異常がないと思われる。いよいよ制御系しか考えられない?
さらにチェック点灯、P1094を拾うのは始動直後の時々である。
しかし、始動直後の時々っていうのがひじょうに曖昧である?
 
燃料圧力の低下、再々考察・・・
 
1、サプライポンプ又はSCVの不良
2、プレッシャーリミッターの不良
3、プレッシャーセンサーの特性ずれ
4、フローダンパー(忘れていたので追加)
 
1、サプライポンプは心臓にあたり、今までの経験上吐出不足や焼き付なら時々
なんてことはあり得ないと思う? 低吐出状態なら始動性も極端に悪くなる。
  ましてIG/OFFで復帰は考えにくい。(SCVは別)
 
2、プレッシャーリミッター、これは最大レール圧に達した時に燃料タンクにリターンを
  させる保護リミッター、たしかにここに若干のリークがあれば始動困難又は
  始動性が悪くなる、P1094を拾う可能性があるのでグレー。
  単なるリリーフバルブなので意外と簡単に交換可能!先に交換もアリかと思うが
  今回は実施しておりません。なぜかって? はい、いつもの勘です(笑)
 
3、前回点検済みであるプレッシャーセンサー、電圧も1v~2.5vまで上昇するのを
確認しているのでプレッシャーセンサーも除外。フェイル時もほぼ変化なし
※始動性が悪い時、クランキング時1.5Vから電圧の落込みが気になる・・・。
(やはり始動時、時々レール圧の低下の原因か?)
 
4、あと一つ忘れていたがフローダンパー、しかしこれはレール圧の脈動と非常時
下流で燃料漏れが発生した時に燃料カットする安全弁の役目をしている。
快弁復帰圧は0.6Mpaで各気筒ごとにコモンレールに取付けられている。
仮に作動不良を起こしたとしとも6個同時はあり得なく、コモンレール圧低下と
 いうよりも、各気筒噴射のバラツキなどで1気筒お亡くなる状態、補正値のずれ
 レール圧上昇によりプレッシャーリミッターの作動、別のDTCを拾う可能性がある。
 なので今回はフローダンパーも除外。
   
残すは1の燃料圧力ご本尊様のSCV(サクションコントロールバルブ)
ここで、三流セルフメンテナンスさんから助言をいただき、
SCVのカプラーを外し回転上昇、最大圧を計ってみたらどうか」と。
なるほど! そして試してみた・・・。
SCVカプラーを抜いてアクセルON・・・
しかし、フェイルに入って1000rpm以上吹け上がらない、DTCもSCV異常
そして白煙がモクモク!工場内で死人が出そうな勢い(笑)
プレッシャーリミッター最大快弁圧200Mpaには達しないものの1000rpmでも
100Mpaまで上昇する、ひじょうに微妙な数値ではあるが、もうすこしデーター
として多く残せばトラブルNO1王者、SCVの良否判定にはひじょうに有効と思われる。
三流セルフメンテナンスさんに感謝!
 
1000回転画像(撮り忘れ)ではなく
カプラー外し、アイドルでの画像 あきらかに目標レール圧10Mpa増圧してくれる。
 
イメージ 3
 
SCVを燃料圧力低下から切り離すのは無謀かもしれないが、単体点検でも8.5Ωと
基準値内、F/B値が低く表示しているがSCVは仕事をしているようなのと時々と
いうことで再現性が低いのでSCVも頭から切り離し始動時直後の燃料リークを疑う
ことにした。
 
                 ↓                   
再び実測”SCVF/B電流値はあきらかに低い、画像は400mA デューテー15%で
チェックランプ点灯した。点灯しない時でも600~800mAを推移しているので
あきらかにECUはSCVに増圧を指示している。
 
イメージ 1
 
イメージ 2
 
【基準値】 SCVF/B電流値900~1100mA
SCVデューテー値30%以上  
 
基準値はフォアードの基準値だが、トヨタの小型(デンソー製)もほぼこの年代は同じと
思われる。しかし点検の場合は車種別基準実測値を確認してね。
 
レール圧低 → SCV F/B電流値(少) → SCV開 → サプライポンプ高圧
レール圧高 → SCV F/B電流値(大) → SCV閉 → サプライポンプ低圧
 
・・・どうしてSCVF/B電流値が低くなるのか? 燃料リークヶ所も不明
燃料圧力低下の原因は迷宮入りの予感!
最後に思うのは根拠もなくECUの不良(笑)
行き詰ってしまった。  
休憩・・・?
 
休憩終了! ハぁ~~(ため息)
燃料システムの概略図をボォ~として見つめていると、単純かつ大きな見落としをしていた
ことに気ずいた。
 
今回は特許申請の長ったらしい説明みたいに書いてしまって、自分でも???になってきた!
読んでいる方は尚のこと、理解不能だろう(笑)
この画像があれば今回の原因の説明が終わってしまう。 
最後まで読んでくれてありがとう(笑)
 
イメージ 4
 
イメージ 5
 
コモンレール圧リーク、P1094の原因は意外なものであった。
非分解なので何本リークかは定かではないが、インジェクター交換後の画像がこちら!
 
イメージ 6
 
交換後の実測値がこちら!
 
イメージ 7
 
始動性もすこぶる改善されたのは言うまでもない。
 以前より価格は安くなったというもののリビルト品、部品のみ10万円也
デ○ソーさん、こんなに壊れるなら値段をもっとなんとかして下さい!!