あなたも保育士の勉強を始めよう!資格マニアでも保育士志望でもない40代イクメンが保育士の勉強を始めた理由。そして合格に至るまで -4ページ目

あなたも保育士の勉強を始めよう!資格マニアでも保育士志望でもない40代イクメンが保育士の勉強を始めた理由。そして合格に至るまで

当ブログは元々、諸事情でなかなか子宝に恵まれず、40代でやっと父親になった手探り子育て体験を綴っていくものでしたが、2021年8月から、私の保育士試験受験体験を書き綴るブログとしてリニューアルすることにしました。(「40代とうさんイックメン日記」から改題)

 子どもを保育園に通わせていると、たくさんの保育士の先生と知り合いになります。プライベートにかかわるので、直接ご経歴を聞くことなどありえませんが、保育士の先生方の経歴には大きく分けて2つのパターンがあります。

 

①高卒後すぐ、あるいは多少の回り道をしたとしても大学、短大、専門学校の保育士養成課程に進み、保育士試験の筆記・実技を受けることなく保育士資格を取って現場に入った方。
②高校卒業時の進路決定時に保育の仕事を目指そうとしなかったか、金銭的な事情で養成課程への進学をあきらめた何らかの理由で保育士養成課程を経ずに保育現場に入った方。


そして②の方は、保育現場で働き始めるのと保育士試験合格のどちらが先かという順番があるはずで、保育士合格が後だとすれば、現場で働きながら取ったということになります。

 学校へ行けば取れる資格ではありながら、学校に行かないで取る、ということをどう考えたらいいのでしょうか。私のように別の仕事をしていて、保育士になる予定はないが別の理由で合格を目指すというならともかく、保育の仕事に就こうとして資格取得を目指す場合、専門学校に入り、卒業することは、懇切丁寧に教育や実習を受けられるわけですから、試験の勉強をして合格するよりはハードルは低いはずです。

 しかし、学校に行けば、最低でもおよそ200万円ほどのお金と2年間という時間はかかることになります。これが試験勉強であれば、有料の講座を受講したとしても、さすがにそこまでのお金はかからないはずです。一方、時間については、筆記試験に3年間有効の科目合格制度があり、年2回の受験機会があるといっても、フルタイムで働きながらだと果たして2年間で受かるかどうか、保証の限りではありません。
 それでも養成施設に入らずに、まず保育の現場に入って働きながら試験合格を目指す人がいるのは、保育士資格がなくても保育補助者として現場に入ることができ、働きながら試験に合格して職責・待遇の向上を目指せばいい、という考え方があるからではないかと思います。

 そういうと、保育士資格がなくても保育園で働けるの?と疑問をお持ちの方もいるかもしれませんが、働けるんですよね。看護師資格がなくても病院で看護の仕事(看護助手)ができるのと同じで。

 よく、認可保育所のスタッフは全員が保育士だから、認可外に比べて保育の質が高いと言われることがありますが、認可保育所には無資格者はいないのか?というと実はそうとは限らないんですよね。正確にいうと、施設基準上の定員スタッフは全員保育士ですが、基準を超える+αのスタッフについては無資格者でも構いません。これは悪い意味ではなく、人手を手厚くする増員スタッフまで全員保育士である必要はないってことです。
 なお、認可外施設の場合は、全員が保育士である必要はなく、有資格者の配置基準を下回らなければ無資格者を置けることになっています。こうしたことも、保育士の勉強でわかることなんですけどね。

 昨日まで、保育士の勉強を始めるメリットを2回に分けてお伝えしてきました。2回で終わるつもりだったのですが、書いているうちにもう1つ思いつきました。それは、(苦しい?)勉強の先にある、試験合格そのもののメリットです。

 といっても、はじめから保育所やそれ以外の保育関係業務に従事することを目指していない受験生にとって、そうした場所で働けるようになる資格を得ること自体、メリットになるわけがありません。
 となると、どんなメリットがあるのでしょうか。

 実は、保育に直接関係ない仕事をしている人でも、職場で、実は保育士に受かりました!と宣言すると一目置かれる業種というのがあります。
 分かりやすいのが、子どもに関係する業界の仕事です。地方公共団体、医療関係、公的教育関係、民間教育(習い事・学習塾)関係、レジャー関係…。
 保育や託児を直接担当しなくてもいいんです。児童や保育に関する知識に詳しいというだけでメリットがあります。仕事に間接的に役立つスキルを自己啓発で身に付けたと感心されるんですよ。でも悲しいかな、保育士の待遇水準を考えると、「お前、保育士に転職しちゃうのかよ?」と聞かれることは普通ないと思いますが。
 
 なお、上で書いた地方公共団体、要するに都道府県や市町村ですが、子ども関係に限らず、お年寄りから赤ちゃん、あらゆる住民(個人・企業・市民団体など)を相手に、手広く仕事をしています。そのため、本当は子ども関係の仕事をしたいけど今は全く違う部署で仕事をしていて異動のチャンスがない、なんてことも起こりえます。そんなとき、実はこっそり(いや、公言してもいいけど)、保育士の勉強をしていて、ついに合格しました!と職場にアピールすれば異動ができるかもしれません。
 児童相談所など、虐待から守る仕事をする人は、大学でその系統の勉強をし、専門職種で採用された人を中心に配置されるケースもありますが、保育士資格をとれば、何も資格がない人よりは、その分野に近づきやすくなることは間違いありません。

 他にもね、金融や経営コンサル業界のように、一見保育と関係ないように見える業界であっても、業界の業務改善や働き方改革、今風の流行で言えばDX(デジタルトランスフォーメーション)だの、いろんな観点で、今後、仕事上、保育・教育ビジネスと関わる機会があるかもしれません。いや、今後全く関わらないとしてもね、人生の一時期、保育士の勉強を通じて、その業界を眺めてみる(視点を得ておく)ことは、決して無駄ではないと思うんですよ。
 しかも、そういう業界にいるエリートさんたちは、実技試験はわかりませんけど、筆記試験のお勉強は得意だったりすると思うのでね。だから、自己啓発も兼ねて勉強してみてはどうか、と思うわけです。

 前回紹介した保育士の勉強メリットは、自分の子育てに役に立つという意味で非常に実利的なものでした。しかしそれだけだと、保育士の勉強をして役立つ人は相当限定されてしまうことになります。そこで今回は、勉強のメリットはそういう実利的なものだけに限らず、興味を持って勉強をすれば、誰にでも還元されうるものだということを書いていきます。

 それは、いってみれば、保育士の勉強が、今の自分の生活には直接かかわらないかもしれないけれど、現代社会を理解するために必要な、教養的な知識の獲得につながる、ということです。

 保育士の活躍の場は保育所だけではない、という話を以前に書きました。

 

 

 保育士は、子どもの成長と発達に関わる実務家として、通常、ほとんどの人は、保育所に通ってくる「家庭環境に恵まれた子ども」あるいは「普通の子ども」ばかりを相手にすることになります。しかしその一方、ごく一部、他の児童保育施設などで、「恵まれない子ども」をサポートしていく仕事をしている保育士もいます
 だから、保育士試験の試験勉強の範囲は、時事問題を含めて、そうした社会福祉や児童家庭福祉の事柄にも及びます。
 
 具体的に言いましょう。現在、子どもをめぐっては、彼らの権利や幸福を脅かす諸問題が社会に存在しています。ひとり親や経済的DVなどに起因し、子ども食堂などのキーワードで何かと話題となる子どもの貧困問題、病気や障害で親族の介護などが必要なヤングケアラーの問題、ステップファミリー(子連れ再婚家庭)でのDVや子どもの居場所の問題、親のいない子や親と暮らせない子どもに温かい家庭的な生活をさせてあげるための仕組みの普及促進(里親、養子縁組など)…。

 

 そういったテーマは、普通に学校を出て、社会人になり、(結婚し子どもがいるかどうかに関わらず、)普通の生活している人からすると、ニュースで見ることはあっても、自分の身に関係することとして切実に考える機会なんてないという方が多いのではないでしょうか。
 
 そして、保育士試験合格に向けた勉強は、そうした社会の最新事情を知り、重要な社会的課題に共感する格好の機会を与えてくれるのです。それこそが、いま「まさに子育て真っ最中」ではない方が、保育士を受験する最大の意義だと私は考えています。

 

 世の中には、社会教育とか生涯学習などの名目で、現代社会の教養を勉強する人がいますが、ある意味それと同じではないかと私は思っています。いや、社会教育の一環としての教養講座であれば、ただ勉強しておしまいですが、資格試験であれば、実際に役に立つかどうかは別として、履歴書にも書ける資格を得ることができます。一粒で二度おいしい話だと思いませんか?

 このブログは、タイトルにある通り、多くの人に、保育士試験の勉強を始めてもらうことをお勧めすることを目的としています。でも、保育士になろうと思っているわけでもない人に、わざわざ試験勉強を始めてもらう意義、言い換えればそのメリットって何なのかと思いますよね。
 この点を、2回に分けて説明していこうと思います。まず今回は、現に保育園に行っている年齢のお子さんがいる親にこそ実感してもらいやすい「実利的」なメリットです。

①子どもの発達過程が分かる
 子育て中の方ならわかるでしょうが、子どもが線画とか、いろいろな絵を描くじゃないですか。あれは、保育士の勉強をすると、何歳ごろの、どんな発達段階のころに、こういう絵を描く、といったことをひととおり学びます。それを知っていると、実際に子どもが絵を描いたときに、「ああこれだ!」となり、また次はどうなっていくのかを予想しながら待ち構えることができ、何も知らない素人に比べて、納得感や安心感を覚えます。パートナーにも自慢できるぞ~。
 絵だけではありません。物の形(置き方)が変わっても、数や体積は変わっていないことは、小学生くらいになればみな理解できますが、未就学のころは、おはじきを並べ替えただけで数か変わったと思ってしまったりします。こういうのを保存の概念というのですが、年齢に応じて、どこまではわかる、わからないといったことを保育士試験では勉強するので、それを我が子に実験してみて検証することができるのは、ある意味、興味をそそられる体験です。

②子どもの健康への理解が深まる
 感染症に限らず、病気とは言えないような体調変化とその対応について、子どもの保健という科目で勉強することができます。育児参加しているパパは多くても、子どもの健康管理はもっぱらママ担当で、まったく詳しくないという人も少なくないでしょうけど、こういうことでもなければ勉強する機会がない知識も多く、知っておいて損はないです。間違いなく、ママより詳しくなれます。(食と栄養についても学びますが、別に家庭料理作りの上で格別に役立つ知識ではないので、メリットの説明は割愛します。)

③保育士・保育園の意図が理解しやすくなる 
 あなたがただの一保護者であれば、その園、あるいは個々の保育士が、日々、どういう意図をもって保育にあたっているのかということは、保育園のHPなどで示されている保育方針や、月ごとに配られる保育園便りなどで、おぼろげに、かつ受動的にしかつかめません。しかし、保育士の勉強をすると、保育園(認可保育所)というところが、どのような方針の下で日々の保育を行っているのか――具体的には、厚労省が作っている「保育所保育指針」という公的な基準にのっとり、計画を作り、子どもの発達段階に応じて、一定の意図のもとに保育を進めていること――が分かってきます。
 すると、毎日保育園の送り迎えの際、保育士となんとなく会話を交わしているだけだったのが、保育士がどういう目線で子どもを見て、向き合っているのかを、違った角度から知ることができるようになります(必要に応じて、質問もできるようになります)。

④子どもへの接し方も改善できる
 児童の発達を勉強することで、この年齢でできること、できないことなどが分かってくるため、親からすると「わがまま」にしか見えなかった自己主張も発達には必要なことだと、理屈の上では分かってきます。結果的に子どもへの接し方もきっと変わるはずです。もっとも、よき親になるための最短距離を行きたければ、保育士の勉強なんかするより、ベストセラーの子育てノウハウ本を読んだほうが早いんですけど。

ぱっと思いついただけで、こんなにあるんですよね。

 前回に続き、今日は、私の考える保育士の大誤解その②を紹介します。
 それは、保育士=保育園の先生になること、だと結構な人が思い込んでるってことです。

 私はアラフィフの男なんで全く関係ないですけど、高校を出て保育士養成課程のある学校を目指す若い人たちは、その点についてどう考えて進学しているのか、素朴に知りたいものです。本当に勝手な予想だけで言わせてもらうと、まさにほとんどの人がこの誤解のとおり、イコールで考えているんじゃないかなと思います。

 

 もっとも、高校の進路指導室とか図書室には、「●●になるには」みたいなキャリア教育本がおいてあって、そういうのには、保育士は保育園に勤務するだけの仕事ではなく、その資格を生かした仕事の幅は広い、って正確に書いてあると思うんですけどね。

 

 実際、これも勉強を始めればわかるんですけど、保育士試験で求められるのは、保育所保育で必要な知識だけじゃありません。とにかく試験範囲が広い。社会福祉系の各種制度や社会事情までなんでこんなに覚えなきゃいけないの?ってみんな思うと思うんですよ。
 それはなぜか。保育士は、保育所保育もしますけど、別に保育園に通う子どもと親だけのサポート役ではなく、地域の子育て相談にも応じられないといけません。となると、保育園だけが児童福祉サービスではないので、他の制度によるサポートはどこに行くと受けられるのかといった基礎知識も持っていないといけないわけです。

 虐待通報の責任も負っていて、DVに関する兆候把握も、そして一時保護の制度についてもある程度は知っていないといけません。保育所保育がメインの活躍の場ではあるけれど、18歳になるまでが「児童」だから、児童のための福祉制度全体を知り、就学後であってもサポートが必要な子どもがいたら、適切な制度や機関につないでいく、それくらいの知識・技能が必要だということです。

 

 それこそ保育士は、役所の公務員になれば、公立保育園だけでなく、虐待を受けた子どもなどが避難してくる一時保護所にも配属されることがあり、そこで暮らす児童の面倒を泊まり込みで見るような仕事もあります。決して、「保育園で保育をするだけの人」、それだけしかつぶしのきかない人、などではないのです。

 

 やや逆説的な言い方ですが、試験範囲が広く、合格するのがのが簡単ではない分、それだけ活躍の場も広いと聞くと、少しは試験勉強もやる気になるのではないでしょうか?