(写真:フォトAC)

 

雨のあいだのひと休みといったところでしょうか。

風が庭を吹き渡っていきます。

 

最近夜は「枕草子」を読んで寝てます。

「光る君へ」を見たあとだと、

こんなにわかりやすかった~と思うくらい面白いです。

 

先週の清少納言と藤原公任のやりとりを見て

「おお~!あの場面か」と思った古典好きも多かったのでは。

実際はあの場面の背景が描かれていますよね。

 

古典はあまり得意ではないという方のために

あまがえる的フィクション込みの解説。

 

藤原公任(町田啓太)が仲間の殿上人と集まっているとき

「暇だよなあ、なんか面白い事しようぜ」

みたいな話から、

「少納言のところに歌を送って返させるのってどう?」

「あの有名な歌人元輔の娘だろ?」

「いいねえ、才女だからねえ~、どう返してくるかなあ」

「やろうやろう!」

という流れになり、少納言のところに下の句を送ります。

雑用をしている役人が少納言のところ(黒戸)にやってきて、

「公任様からお手紙です。」

と差し出された手紙には、

 

 少し春ある 心地こそすれ

 

「なに?これに上の句をつけろってこと!?」

 

(向こうには他に誰がいるの??

気の利いた歌を返さないとみんなにどう思われることか!

意外につまらない歌だなあとか、元輔の娘もたいしたことないなあ

とか言われたらどうすんのよ!!

中宮様に相談しようにも今はお上が寝所に来てるし・・・ああ~~)

 

みたいな心の葛藤をしている間にも、役人は

「お待ちなんですから早くしてくださいね」とせかせてきます。

「(もう!返事が遅いうえにたいした歌じゃなかったら・・・)

わかったわよ!いま書くわよ!!」といって返した歌が

 

 空寒み  花にまがへて  散る雪に

 

受け取った殿上人たちは、

「やるねえ、さすが少納言。」

「これって白楽天の詩を踏まえてる?」

「並みの女官じゃないねえ。」

「お上に申し上げて内侍のチーフに迎えようかなあ」

と盛り上がりましたとさ。

 

※個人的解釈ですのであしからずカエル