スロットルポジションセンサー(TPS)あれこれ | ガレージ 一狐亭

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どうもこんばんは、一狐です

今回はスロットルポジションセンサー(TPS)について色々と

キャブをOHしても、低速のギクシャクが治らなかったのはSJが不良だった訳ですが
・スロットルちょい開け時ごく稀に急にパワーダウンする症状が出た
この不具合が新たに生えてきました

・稀に症状が出るがスロットルを開けるときには起きず、戻す時に起きる
・起きる位置は決まってほぼ全閉に近い位置
・カットオフバルブが原因かと思って、機能を殺したけど変わらず
・キャブOH時にTPSを外し500Ωに調整しようとしたけど、駄目だったのでとりあえず元の位置に戻した

この事からTPSが原因かなと
元の位置に戻したつもりがちょっとズレていた様ですが、なんでそれで不具合が出たのか考えると
VTRのTPSはオーディオのボリュームと構造が同じなので、アイドリング位置で長期間放置したせいでその部分にガリの様な箇所ができて接触不良?

試しにガリが出た可能性のある位置を避けるように(抵抗値は増える方向)にTPSを回すと、症状は出ませんでした
その代わりエンジンは悪く言えば眠い、良く言えばとってもジェントルマンな感じになりました
なので原因をTPSと判断し交換です

 

程度の良いTPSと交換した所、例の症状は消え、中低速の加速がめっちゃスムーズ

また寒い日に多かったアイドリングで失火してエンストだけでなく、4~6速スロットルちょい開けでの定速巡行時のミスファイアも無くなりました

前のVTRでもあったし、輸出仕様だとちょっと多いのもそんなもんかと思ってましたw

 

それと一番劇的に違いが出たのは、FCR-062やフューエルワンを添加した際に低回転がとてつもなく不安定になる症状が消えた事でしょうか

規定量入れても普通に走れます

 

さて、交換して終了だと結構苦労させられたのが勿体ないので、中身を見てみます

→ ←の部分にカッター等で切れ目を入れてマイナスドライバーでこじるとパキッと外れます

摺動子と抵抗体


一般的な半固定抵抗と比べると接触不良が起きづらい様に摺動子の先端がブラシの様になってます
抵抗体にはレコードみたいな溝があり、アイドリング付近ほど溝が深く全開方向は浅い 

ブラシ状の摺動子がみたいな形をしているので、スロットルを開ける時は抵抗体に押付けられ接触不良が起きにくいですが、閉じる時は引っ張られる形になるため接触不良が起きたのかもしれません
見た目じゃ分からんかった

TPS自体の抵抗値は5KΩで熱や湿気等で経年劣化が進むと抵抗値が増えていく事が多いようです


新品に交換すれば良い話なんですが、このTPSが丈夫で信頼性も高かったため誰も必要とせず、経年劣化で問題が出る頃には残念ながら廃番となっています
車だとTPS単体で買えず、スロットルASSYだったらしい

そこで新品で買えるホンダ車用TPSのリプロ品を買ってみました

ビート、シビック、インテグラ、アコード、S2000等の互換スロポジ
品番06164PM5A02 16400P06A11

刻印だとJT3L

蟻で買ったので送料込み1000円位

なんか色々違う
リターンスプリングのかかる方向が逆のため、回転方向も違うし


スプリングをVTRから移植して、固定ネジの位置を無視すれば使える様です
 

動画内では650Ωにするとベターだと言ってます

角度も向きも違っているとは思わず買ってしまったため、今回は使わないのでバラしてみましょう

抵抗体はそんなもんですが、摺動子が値段なりにショボいです
使って使えない事は無い、非常用と言った所でしょうか

VTR用のリプロ品も販売されていますが、中身は一緒でしょう

製造から結構な年月が経っているため、多くの車体でTPSの数値が違っている様です
家にある一番程度の良い奴もズレていました

残念ながら劣化が進み、純正の調整範囲では500Ωにならない個体もあります
そんな時は調整範囲を無理矢理広げてやればOK


VTRフォーラムの書き込みだとTPSの長穴を加工するか、キャブの突起部分を曲げる、と言った方法が書かれていますが、キャブベースプレート側を長穴加工するという方法もあります

 

自分はまだ試していませんが、長穴加工でちゃんと使えてる様です
センサーの長穴を加工してバッチリ使えてるよってコメント頂きました

 


ベースの加工のメリットはセンサー毎に加工の必要がないこと

デメリットは調整が面倒になること

もう一つの方法は程度の良いTPSを引くまでキャブガチャを回すか
JT4Rの文字がハッキリしている物ほど抵抗値の増加が少ない傾向にある気がします
書かれている文字は経年劣化でカスレやすいので、文字が消えている物は熱や湿気に曝されていた期間が長く抵抗値が高くなっている可能性が高い
ただ文字はパーツクリーナーで一瞬で消えるため、キャブメンテの際に消えてしまった場合もありますのであくまでも目安
部品取りキャブとして保管されていた場合、屋内保管が多いでしょうから状態は良いかも

今回は予備キャブが大活躍でした
やはり程度の良い予備は持っておいて損はないなと

キレイな個体、JT4Rの文字がクッキリ、SJが丸い後期型、欠品ありで部品取り用だったっぽいと期待値が高いです


今更ですが、全閉時の抵抗値しかSMに載っていないのが疑問
TPSの調整と言えば普通は全閉と全開の電圧ですが、キャブなのでそこまで気にしないで良いのでしょうかね
次回程度の違うTPSの電圧を測ってみます