磯千鳥 | 水石 一刻亮のちょっとしたコダワリ

水石 一刻亮のちょっとしたコダワリ

水石の深淵なる美を見つめて

床飾りを変えてみました。

今回の御題は『磯千鳥』です。

 

 

掛物は禅画の茶掛けです。『千鳥図画賛』

賛は西垣大道老師筆、加賀千代女の句で

『こぼれては 風拾ひ行く 千鳥かな』

 

 

 

 

 

禅画作者は伊東真

 

群れ飛ぶ千鳥の中から一羽が溢れるように落後し、反転してまた仲間に追いついて飛んで行く様を詠んでいる句です。「風拾い行」と言うところが凡人には出てこないですね・・・

 

 

主石は『筑前真黒石』です。

磯形として見立てました。

 

左勝手の右流れとし、

勝手側左を少し前に捻り、水盤右側に余白を多めに取って据えています。

 

変化に富んだ表情で、波に洗われるゴツゴツした岩場の雰囲気を想像しました。

 

全体的にも、なだらかな丘のような形状です。

 

鉄分を多く含んでいるものか

所々赤く錆が出ています。

 

最後は水を打った画像です。

 

磯で遊んでいた千鳥たちが一斉に飛び立ち、

遅れた一羽が懸命に風に載って追いつこうとしてる風景が浮かんだでしょうか♪♪♪