巨匠、山元春挙画伯は水石趣味家でもあった。
明治天皇も春挙のファンで、亡くなる際、床の間に掛かっていたのは春挙の作品だったという。
と、言う事で興味の湧かないはずも無し
秋の気配もひしひしと感ぜられる今日この頃・・・
床の間の掛軸を新調し、
主石も四万十川石に変えてみました。
山元春挙作、明月之図
この古ぼけた包装紙を剥がしてはイカンそうです。
京都の老舗表具屋伏原春芳堂の当時物包装紙が納品時のまま残っています。
勉強のため資料も買いました。
この構図はそっくりですね。
老杉を好んで画題にしていたようです。
落款は#12で間違いありません。
それにしても、上等な表装を施し共箱・外箱を設え・・・
いったい中身は幾らなんでしょう・・・
安月給の私が、近代日本画の巨匠『山元春挙』の掛軸を床の間に飾れるなんて・・・
良い時代と言うか、
情けない時代と言うか・・・
主石は四万十川石です。
土坡形です。
四万十川石の肌というのは格別です。
しっとりとした艶消しの肌、川擦れの効いたキメ細かい肌です。
昭和平成と通して、日本一の台師と言って過言ではない広寿氏の台座です。
巨匠、春挙の軸に広寿氏の扱った四万十川石
良い物は幾ら眺めていても飽きません。
物の金銭的価値というのは単純なもので
需要が無ければどこまでも落ち込みます、下手したら処分費が発生します。
しかし、物の本質的価値は変わらないのだと、
亮は信じています。
良い時代が来たのか、
悪い時代が来たのか・・・