前から歩いてくる一人の人に
目がいったのです。
『あ、あの人』
法妙「どうしたんですか?」
『あの人ちゃいますか』
法妙「誰ですか?」
『朝のお坊さんが言ってた』
法妙「全然違いますよ。
別の人ですよ」
『ちゃいますってあの蓮の』
法妙「全然知らない人ですよ」
その人の目の前まで来たので、
慌ててお上人からもらった
新聞の記事を取り出して、
『もしかしてこの記事の』
Hさん「あーっ、それ私です」
『やっぱり
蓮を研究されてるんですよね?』
Hさん「そうなんです。
まだ蓮の種は見つけてないんですが、
花粉が出てきたので調査に来てるんですよ」
『凄いですね~』
Hさん「ちなみにここは関学が
発掘したんですよ」
『えーっ、そうなんですか?』
Hさん「そんなんですよ」
そんなことでお上人とのことをお話して、
一緒に写真を撮って祇園精舎を出ました。
法妙「それにしてもよくわかりましたね
普通のカッコしてたから誰かと思った」
『全然、思い出してくれへんから』
ガイド「ほんと、よくわかったね」
法妙「住職、人違いしてるわー
と思ってました」
『突然、思い出した瞬間に
その人に目がいったんですよ』
法妙「それも凄いですよね」
『ちょっとでもズレてたら会えなかったので、
すごいタイミングでしたね』
法妙「あの日蓮宗のお坊さんも
時間を間違えてたから出会えたんで、
会うべき人やったんでしょうね」
『仏縁有難し』
すると、それを見ていたガイドさんが
興奮して言ってきました。
ガイド「これはもしかしたら、
シューレイ・ササイにも
会えるかもしれないな」
ガイドさんもテンションが上がっていたので、
何かを感じたのかもしれません。
そして、次に祗園精舎の鐘の所に
連れていってくれました。
この鐘は日本の人達が御寄進したとのことで、
日本語にて説明がかかれていました。
人類世界に真の平和をもたらすものは、
無諍三昧(心のなかの葛藤・迷いがないこと)の
ブッダの教えに基ずくほかないことを思い、
この鐘の音が永く響き渡ることを念じてやみません。
その後はスダッタ長者の家と、
アングラマーラの家を見学して、
宿泊先のホテルにてご祈祷
明日【2月13日】は、
最後の八大聖地となるサーンカシャへと
向かうのでした
つづく