日本で生まれたほとんどの人達が、
「人に迷惑をかけてはいけない」
と教えられて育てられたと思います。
子供が騒ぎだしたら、
「迷惑かけたらアカンで」
と注意する光景も不思議ではありません。
しかし、仏教には
「迷惑をかけてはいけない」
というような教えはありません。
逆にそのような教えは
偏った間違った考えであると
仏教塾でもお伝えしました。
お釈迦様は、
「人は他人に迷惑をかけずには
生きてはいけない存在である」
と説いているからです。
誰かが受験に合格すれば、
誰かが入学できないし、
誰かが会社に入社すれば、
誰かが会社に入社できない。
食事を取れば他者の生命を奪い、
排泄物や洗剤によって水を汚して
他の生物に影響を与えている。
というように、意識していなくても、
私達は迷惑をかけたり、
かけられたりしながら生きているので、
人の迷惑にかけずに生きている人って
いるわけがないのです。
自分は人に迷惑をかけてないなどと思い、
それができていると思っている人間などは
傲慢かつ身勝手で無責任な者達だと、
どこかに書いてありましたが、
その通りでありましょう。
インドなんかでは、
「迷惑をかけて生きているのだから、
人のことも許してあげなさい」
と教えているのですが、
それを言うと、
「じゃあ迷惑かけてもいいんですか?」
などと言う愚か者もいます。
『誰が迷惑かけてもいいなんて言ったのか?
どこにそんなことが書いてあるのか?
よく話を聞け。文字も読め。
誰も言っていないことを
自分の頭で勝手に変換すな』
いつもわけのわからん妄想してるから、
文字も言葉も理解できなくなるのだ。
そして、仏様の教えも
自分の都合の良いように解釈して、
実践もせずに理屈ばっかりのべよる。
仏教と世間とでは
善悪の基準が違うので
学ばないとわからないが、
迷惑はかけあっているから
許す心を養っていくことと、
仏教でいう善い行いをして、
仏教でいう悪い行いをしないようにする。
それを皆が実践しようとしてるからこそ、
人を憎んだり、怨んだり、妬んだりせず、
時には厳しく、時には優しく、
少しでも善くなっていけるように気付き合い、
共に成長していける人間関係を築く
空間を作ることができるのです。
前から言っているが、
ここはお釈迦様の教えも実践しながら
心の安寧を目指す寺院で、
世間と同じような空間であれば
こんな小さな愚僧のお寺など
存在する意味がないのだ。
『Oさん』
仏教塾の感想
今回はオンラインでの仏教塾の参加を
させていただきありがとうございました。
申込みは、案内があってから
そんなに遅くない感覚でしたが、
蓮華院はいっぱいでした。
オンラインでも視聴できる
環境を整えていただき、
本当にありがたく思います。
天竺の旅、無事のお帰りと成満、
おめでとうございます。
ご報告は帰国後かと思っておりましたが、
Facebookでリアルタイムで
アップされるのを楽しみに、読んでおりました。
旅中はおつかれも相当と思われるのに、
その時間と労力を、ありがとうございます。
仏教塾でも、インドを語ってくださり、
文字で読む以上にリアルに感じました。
最近の報道では、経済ニュースでの
ITの進んで頭の良い国という印象でしたので、
カースト制度は授業で習って以来で、
ほぼ忘れかけていました。
そんなに根深く、染み付いているなんて、
また、カースト制度にも入れない人々が
いると言うことも知らずにいました。
生まれた時から、人として扱われない、
自由もない、這い上がることも
できないってことが、IT大国という
表面の裏にあるなんて驚きです。
今回の話にあった
「他人に迷惑をかけてはいけない」
という考え方は、子育てで
疑問に思っていた言葉でした。
ママ友の中には、
「迷惑をかけない」に重きを置いて、
親子で、窮屈に、小さくなって
生きているように見えました。
そういう私も子育てを始めたばかりの頃は、
そこを目指しましたが、
全くうまくいきませんでした。
なので「他人に迷惑をかけないように」
と心で思いながら、絶対守れそうにないので、
口にする事はできませんでした。
お互いが許せる社会で、小さな事は
「大丈夫だよ」
「気にしないで」
「困った時は頼ってね」
と言い合える環境だと良いと思っていました。
自分の中でこの
・迷惑をかけてはいけない
・お互い様の社会
という2つの思いが混雑して
うまくいかないと理由を
住職が言語化して下さってスッキリしました。
お互い様と、迷惑をかけないは
両立できないのですね。
自分自身が仏法的なお互い様の気持ちを持って
少なくとも身近な人にはその感覚を
浸透できれば良いなぁと思いました。
今回も私に必要なお話をありがとうございました。
世間でいう「お互い様」ではなく、
「仏法的なお互い様の気持ち」
それが大事ですね。
仏教塾の感想ありがとうございました