211話 今夜の船で行く~ |  荒磯に立つ一竿子

211話 今夜の船で行く~


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明日の三宅島は大潮である。ならいの風はやや強いものの、20号台風は東の海上に去って行ったし、雨もやっと上がった。水温も23℃まで下がってきた。まだ、満足とは言えないが、水温が29℃台で推移していた頃を思えば御の字である。
わいは7,8,9月となんと3ヵ月以上も三宅島にご無沙汰していたので、早くゴーサインが揃わないかと待ちあぐねていたが、やっと行けそうな雰囲気になってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それが3日前である。

その朝、すぐ光明丸の船長に「今夜の船で行くけど、いいですか?」と電話すると、

船長は「だめだあ、明日の船でかかあを連れて東京に行かなきゃなんねえ。」と軽く断られてしまった。

仕方がないので、戻ったら行くからね。と船長の帰島を待っていたのである。
なんのための上京かというと、視力が著しく低下したおばさんが、今年の初め、嫌々ながら白内障の手術をしたのだ。手術はうまくいって、よく見えるようになったが、予後の経過観察で、2か月に一度は東京の病院に診察に出向かなければならないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


今朝、無事戻ったんだねと改めて電話すると、船長が「うん、へぼたか。今朝の船でけえってきた。待ってるよ。」とご機嫌だったので、いよいよ三宅島でのわいの秋磯、始まり始まり~である。

 

パンパカパ~ン、パンパン、パンパン、