日本農業経済学会という団体がある。
農業経済学者が入っているというが、現実の農業問題にはあまり関心のない団体のようだ。
その団体から講演とパネルディスへの依頼があったので、のこのこ出かけていった。
3月27日、京都大時計台記念講堂というところに、丸1日拘束された。
シンポジウムのテーマは「米・生産調整・水田の業の担い手」だったが、結局は、「米価維持 対 直接支払い」が中心になった感がある。
当初からこの論点であれば、午前中のだらだら感はなくなり、昼休みも充分にとれ、もっとやりようがあった感がある。全ての人への配慮からか、論点を広げすぎたせい。
これは主催者の問題だから置いておこう。
招待講演した齢80歳(傘寿)になられる佐伯尚美先生が吠えた。
「議論はコメ政策だけにすべき」
「この2年間の政策をどう考えるのか(米緊急三対策のこと)」
「7年間の米政策をどう考えるのか(米政策改革大綱のこと)」
しごくもっともな話?
これに対し農業経済学会は答えなければならないのだ。
論点はこれでOKのはずだ。
論点を広げすぎたのは、論じる学者がいないから、とのことだが、そんなことはないだろう。
私の講演は以下のように語ったつもりだが、こんな状況だから多くの人には通じてないかもしれない。
米政策の流れを生産調整を軸に次のように整理。
①「米価維持のための(強制)生産調整(全中・自民政策)」
→②「選択的生産調整(過渡性を持った政策)(石破・民主プラン)」
→③生産調整義務のない直接支払(山下、荒幡、大泉プラン)
①「米価維持のための(強制)生産調整(全中・自民案)」
これがこの2年間の政局米価、強制的米価維持政策
②民主戸別所得補償モデル事業は米価維持をそのままにし選択制を導入したもの。
民主党の政策は、米価維持一辺倒のところに直接支払いを浸透させたという点において、経済的には問題がある。
しかしこれまで政治に翻弄されて改革できなかったのが米政策。
民主党の施策は政治的にはたいしたものと評価。しかしそれは石破プランとして自民党政権末期に提案していたものとほぼ同一。
したがって石破・民主案というのがいいだろう。
評価ポイントは、生産調整の自主性、選択制への移行。
この政策の歴史的意味もこの点に置かれる。
自民党の02年からの「米政策改革大綱」も、減反を自主的減反としてやらせようとしたものだった。
だが、今になって思えば、農協(農業者・農業団体を主役とするシステム)にやらせようとする北風政策だったことが、一端は賛成したはずの農協の反発を生んだのだろう。農協は極左抵抗勢力へと硬直化していった。農協の抵抗が予想以上に大きかったのが計算違いだったし、それに自民守旧派がこれだけ呼応するというのも計算違い。
政策は先祖返りし、強制感の強い減反に陥った。
これが「緊急三対策」
これに対し、石破案が模索したのが選択的減反。
民主案はそれを引き継いだもの。
米価維持にさらに米価下落対策上乗せの甘あまのバラマキ、太陽政策。
経済的には大問題。太陽をいつまで当てられ続けるかが課題。
だが、これでとりあえず米価維持政策から直接支払いへシフトしようとしている点、政治的には非常にうまい対応。
やがて太陽はかげる、特に財政課題でかげりがくる。
だから、本格的な直接支払いへの移行が準備されてなければならない。
過渡的性格を持つ政策と考えて良い。
③生産調整義務のない直接支払いに転換せざるを得ない必然性がある。
以上のような流れで生産調整政策を整理し、民主党案の性格を評価、かつ米価維持政策から直接支払い制度への移行の必然性を主張、さらに米市場の形成、大規模複合経営の成長を主張したのだが、この学会の中でこれを理解できた人がどれほどいたか不明だ。
特に弱かったのは、コメ市場・流通へのコメント。
この団体本当に大丈夫なのか?
少なくても座長には専門家をあてるべきだろう。
学会長に本間正義君が選任されたと言うから、まだ大丈夫なのだろうが、、
農業への関心のなさは絶望的なのかもしれない。
農業経済学者が入っているというが、現実の農業問題にはあまり関心のない団体のようだ。
その団体から講演とパネルディスへの依頼があったので、のこのこ出かけていった。
3月27日、京都大時計台記念講堂というところに、丸1日拘束された。
シンポジウムのテーマは「米・生産調整・水田の業の担い手」だったが、結局は、「米価維持 対 直接支払い」が中心になった感がある。
当初からこの論点であれば、午前中のだらだら感はなくなり、昼休みも充分にとれ、もっとやりようがあった感がある。全ての人への配慮からか、論点を広げすぎたせい。
これは主催者の問題だから置いておこう。
招待講演した齢80歳(傘寿)になられる佐伯尚美先生が吠えた。
「議論はコメ政策だけにすべき」
「この2年間の政策をどう考えるのか(米緊急三対策のこと)」
「7年間の米政策をどう考えるのか(米政策改革大綱のこと)」
しごくもっともな話?
これに対し農業経済学会は答えなければならないのだ。
論点はこれでOKのはずだ。
論点を広げすぎたのは、論じる学者がいないから、とのことだが、そんなことはないだろう。
私の講演は以下のように語ったつもりだが、こんな状況だから多くの人には通じてないかもしれない。
米政策の流れを生産調整を軸に次のように整理。
①「米価維持のための(強制)生産調整(全中・自民政策)」
→②「選択的生産調整(過渡性を持った政策)(石破・民主プラン)」
→③生産調整義務のない直接支払(山下、荒幡、大泉プラン)
①「米価維持のための(強制)生産調整(全中・自民案)」
これがこの2年間の政局米価、強制的米価維持政策
②民主戸別所得補償モデル事業は米価維持をそのままにし選択制を導入したもの。
民主党の政策は、米価維持一辺倒のところに直接支払いを浸透させたという点において、経済的には問題がある。
しかしこれまで政治に翻弄されて改革できなかったのが米政策。
民主党の施策は政治的にはたいしたものと評価。しかしそれは石破プランとして自民党政権末期に提案していたものとほぼ同一。
したがって石破・民主案というのがいいだろう。
評価ポイントは、生産調整の自主性、選択制への移行。
この政策の歴史的意味もこの点に置かれる。
自民党の02年からの「米政策改革大綱」も、減反を自主的減反としてやらせようとしたものだった。
だが、今になって思えば、農協(農業者・農業団体を主役とするシステム)にやらせようとする北風政策だったことが、一端は賛成したはずの農協の反発を生んだのだろう。農協は極左抵抗勢力へと硬直化していった。農協の抵抗が予想以上に大きかったのが計算違いだったし、それに自民守旧派がこれだけ呼応するというのも計算違い。
政策は先祖返りし、強制感の強い減反に陥った。
これが「緊急三対策」
これに対し、石破案が模索したのが選択的減反。
民主案はそれを引き継いだもの。
米価維持にさらに米価下落対策上乗せの甘あまのバラマキ、太陽政策。
経済的には大問題。太陽をいつまで当てられ続けるかが課題。
だが、これでとりあえず米価維持政策から直接支払いへシフトしようとしている点、政治的には非常にうまい対応。
やがて太陽はかげる、特に財政課題でかげりがくる。
だから、本格的な直接支払いへの移行が準備されてなければならない。
過渡的性格を持つ政策と考えて良い。
③生産調整義務のない直接支払いに転換せざるを得ない必然性がある。
以上のような流れで生産調整政策を整理し、民主党案の性格を評価、かつ米価維持政策から直接支払い制度への移行の必然性を主張、さらに米市場の形成、大規模複合経営の成長を主張したのだが、この学会の中でこれを理解できた人がどれほどいたか不明だ。
特に弱かったのは、コメ市場・流通へのコメント。
この団体本当に大丈夫なのか?
少なくても座長には専門家をあてるべきだろう。
学会長に本間正義君が選任されたと言うから、まだ大丈夫なのだろうが、、
農業への関心のなさは絶望的なのかもしれない。