あるカクテルの名前を聞くと、それにまつわる
エピソードや曲名などから、パッと頭に思い浮かぶ
アーティストっていますよね。

テキーラ・サンライズといえばローリング・ストーンズ
(メキシコ公演の時にハマってたそう)、
フローズン・ダイキリといえばヘミングウェイ、
カルーア・ミルクといえば岡村靖幸・・・にひひ

で、私の場合「ブラッディ・マリー」というと矢沢永吉
さんが浮かぶんです。

「永ちゃんといえば”ウィスキー・コーク”だろう」
って声が聞こえてきそうですが、私の中に浮かぶのは、
ご本人が実際に飲んでた姿。

実は私が学生の頃働いてたバーに、矢沢さんがよく
来られてたんです。


最初にお見えになられたのは、忘れもしない、まだ
暑さが残る初秋で、皮ジャンにハンチング帽を目深に
かぶり、サングラスという姿。

カウンターのど真ん中に座るなり、例の口調で


「ブラッディ・メァリィ」。


いや、これはキマッてましたね。

飲む姿も実に様になってて、口数も少なく、

「永ちゃんはいつでも永ちゃんなんだぁ~~」

と、ミョーな感心の仕方をしたのを覚えています。


$粋七日記


その後も、福岡で公演がある度に寄って下さって
たんですが、お飲みになるのはいつも決まって
ブラッディ・マリー。

1~2杯飲んで、スッと切り上げられる。

そこである時チーフが、
「たまにはこんなのいかがですか」と、2杯目に
お出ししたのが”シェィキン・マリー”

ウォッカ、トマトジュース、レモン少々をシェイクして、
グラスの縁に塩をつけたカクテルグラスへ。

それだけでふわっと空気が入って、まるでムースのような
口当たりになりんです。

それを飲んだ矢沢さんは・・・

グレイト。次から2杯目はコレでヨロシク」

と、笑顔でグッドサイングッド!

また、その仕草がカッコイイんですよね。

矢沢ファンの気持ちが分かってしまった瞬間でした。


その店も今は無くなってしまいましたが、カウンターで
背中を丸めてブラッディ・マリーを飲む永ちゃんの姿は、
いつまでも私の記憶に残り続けるのでした・・・

(J)

$粋七日記


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