消費者金融大手の武富士は28日、会社更生法の適用を東京地裁に
申し立てる。
代表権を持つ清川昭社長と創業家の武井健晃副社長は引責辞任。
現経営陣の一部は引き続き、経営に携わる見通し。(時事通信)


上記のようなニュースを見て「時代も変わったんだな・・・」と
思っちゃったのは、つい最近こんな小説を読んだから。


$粋七日記

火車(Kasya)宮部みゆき


この作品が書かれた1992年はバブル後期、カード破産者が
続出し、社会問題化してた頃。

犯人もカード社会の犠牲者として(住宅ローン崩れの父親の借金)
描かれているんですが、当然今ほど債務者に対する保護措置も整備
されておらず、

借金のカタに父親はタコ部屋へ、母親はシャブ漬けに、娘はソープに
売り飛ばされ
・・・とメチャメチャ悲惨な展開ショック!で、生きのびる為に
娘は完全犯罪を目論む訳です。

まぁここまで極端な例が当時多かったかは別としてにひひ
今や逆に消費者金融が生き残りをかけてしのぎを削りあってる状態。

な~んか考えさせられますねぇ・・・


ま、それはさておき、さすが「宮部みゆきの最高傑作」と評される
だけあって面白い小説でした。

最後の最後まで犯人が物語に登場しないという大胆な構成
(ミステリー史上初?)、公的に他人になりすます周到な手口、
勢いのある筆致。

ミステリー好きの方なら、一度は読んでほしい”クラシック”な
雰囲気ある一冊です。


全編に漂う息苦しいような空気感はカード社会の暗部に対する
作者の警鐘なのか・・・

武富士の社長も、逆にこーゆーの読んどきゃよかったかもですねべーっだ!

(J)


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