この本をこれから手に取る幸福な方にお知らせします。

この物語は、元々三部作だったのです。

出版の途中経過なんぞ、忘れてください。

それほど、この『1Q84 BOOK3』は”書かれるべき物語”
だったんだと断言できます。

なぜなら、そこには暴力や孤独のにおいを通過した
「再生」の物語が描かれているからです。

それこそが、今語られるべきことだったんだと
感じずにはいられません。


$粋七日記

1Q84 BOOK3 村上春樹(新潮社)


ここ数年、村上作品の文体はよりユニバーサルな方向にシフトし、
間口は広く奥行きは深く」的な傾向が強まってる様に感じますが、
今回もストーリーテリングの上手さ、心理描写の巧みさには
舌を巻きます。

一度引き込まれたらグイグイ前に進んでいく感じの語り口。

そして実に画が浮かびやすい印象的な場面の数々。


”ハシッシ”キメちゃうシーンなんて

「ん!?これって時代設定いつだっけ?ピースチョキ」ってくらい紫煙色だし、

火葬場のシーンはモノクロの日本映画を想わせる
「おもろうて哀しき」仕上がり。

しかし何といっても本巻の白眉は
(こっそり教えちゃいますが)第27章、滑り台上のシーン。

この、胸を締めつけられるほどの美しさ・・・

ハッキリ言って、この部分を読むためだけに買っても損はしない、
と断言してしまいましょうグッド!


間違いなく彼のキャリアの中でも重要な位置を占める事に
なるであろうこの作品に、ぜひ触れてみてください。

読まない人は・・・もう知りませんべーっだ!

(J)

※次週営業日変更のお知らせ
4月28日(水)は祝前日のため、営業致します。
翌29日(木)は代休とさせて頂きます。


お間違えのないように、宜しくお願い致します。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ

↑よろしければバナーのクリックをお願いします。
  (携帯からでもOKです)