以前ネットで、海外の読者の村上春樹評を読んでた時に、
いちばん目に付いた感想が

どうしてこの作家は、自分達の感じていることが
手に取るように分るんだろう?
」というもの。

世代も、肌の色も違う人々が、同じ様な感覚を共有しながら
彼の作品に触れているのが興味深く、「エヴァーグリーンな魅力を持った作家」
としての、海外での彼の捉えられ方が垣間見れた気がしましたひらめき電球


昨年の”超”ベストセラー「1Q84」の続編(BOOK3)発売も楽しみな
村上春樹氏の、ニューヨーク発の短篇コレクション・第2弾が
先頃発売されました。

$粋七日記

めくらやなぎと眠る女
村上春樹 (新潮社)


原題を『Blind Willow,Sleeping Woman』と名付けられた
この本は、『The Elephant Vanishes(象の消滅)』に続いて
外国の読者に向けて編まれた第二短篇集。

彼の最も初期の作品から、最新の『東京奇譚集』までを含んだ
幅広いセレクトの「自選短篇集」ながら、NYのKnopf社のエディターも
作品選出に関わっている為、既刊の短篇集とは若干肌触りの違う
仕上がりになっています。

元々ジャンル分けするのが難しい作家ではありますが、今回も
寓話的なショート・ショート風からホラー・テイストな作品、
胸が痛くなるような「純文学的」な物語までが横一列に並んでいて、
その立体的な構成は最後まで飽きさせません。

裏表紙に記されているように、そこでは
「スリル、笑い、悲しみ、感動、恐怖・・・
一瞬にして、すべてが訪れる」
感覚が味わえます。


個人的には、今回初出の「蟹」や未読だった「人喰い猫」、
ベストに挙げたい表題作や「7番目の男」が納められていたのも
嬉しかったです。

「村上春樹の短篇を読んでみたいけど、どれから手を付けていいか
分かんない・・・」なんて方、迷う事なくこの辺からどうぞ。

何しろ24篇収められて、1400円。ね、おトクでしょ?にひひ

(J)

$粋七日記

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