今日、春分の日と9月の秋分の日は祝日である、しかし同じ日照時間に関わる二十四節気の夏至と冬至は平日、なぜだろう。
ちなみに春分秋分夏至冬至を合わせて二至二分というそうだ。

調べてみると春分・秋分の日は元は「皇霊祭」という皇室の行事が行われる祭日だったのが今では祝日として残った物で、
夏至や冬至にはそのような行事は特に無かったからという事だった。

そもそも春分の日と秋分の日は「国民の祝日に関する法律」(祝日法)では、
春分の日の趣旨は「自然をたたえ、生物を慈しむ日」、秋分の日は「祖先を敬い、亡くなった人々を偲ぶ日」とされている。

しかし、この祝日法は戦後間もない昭和23年に制定された物で、
それまでは皇室が宗教的な行事や祭りを行っていた日を「祭日」としていた日が、
当時の色々な事情で名前や趣旨を変えて皇室や宗教に関わるような要素が排除された祝日に変更されている。
春分・秋分の日も祝日法制定以前には祭日であり、この世と死後の世界が近づくお彼岸の中日である事から、
「春季皇霊祭」「秋季皇霊祭」という皇族の霊を祭る儀式が行われる祭日だった。

それが祝日法の制定にあたって同じ日を祝日としつつ、皇室や宗教的な意味を排除するために
新たな名前と趣旨が付けられ「自然をたたえ、生物を慈しむ春分の日」「祖先を敬い、亡くなった人々を偲ぶ秋分の日」に改定されたという流れのようだ。

秋分の日が「祖先を敬い、亡くなった人々を偲ぶ日」はわかりやすくお彼岸に通じるイメージだが、
春分の日が「自然をたたえ、生物を慈しむ日」なのはなぜなのだろう。
それは、政府広報のHPによると「『自然のあらゆる生命が若々しく盛り上がる時』であるため」だそうだ。
おそらく春のイメージに合わせたのだろう。

とにかく、春分・秋分の日は祝日で、夏至冬至は平日なのはどうしてかというと、

今では春分・秋分の日でも元は「皇霊祭」だから夏至や冬至とは関係ないという事だった。
 

どうせ別の趣旨を付けて「春分の日」「秋分の日」として祝日にするなら、夏至と冬至にも何か趣旨をくっつけて祝日にしてほしかったな

なんて考えている間に春分の日ももう終わりである。