第45回平日夜の粋な勉強会レポート「リクルートのモバイルへのとりくみ。」 | モバイル業界、史上最速、最大級の勉強会といえば、いきべん。

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ケータイを軸に外貨獲得と内需拡大をもたらす明日のビジネスリーダーを輩出しようという松下村塾的な試み。ビジネスの気づきを求めて計150回4000人以上が都内某所で薩長同盟。「平日夜の粋な勉強会」という正式名称がありました。

リクルートには、「白地を埋める」という合言葉があります。
既存の収益源とは違う未開拓分野のことをいいます。
市場になっていない部分ということでもあります。

そもそもモバイルは、リクルートにとっては「白地」としてとらえてられています。
既存巨大媒体を扱う部署からみれば傍流です。

そんななか、1999年、つまりiモード元年、
ポケットイサイズが立ち上がりました。

各雑誌メディアのコンテンツをそのままモバイルに転載、
それを同一ブランドでやろうというこころみです。

でも、ヤフーにはかなわない、数年後には、
各雑誌ブランドごとでモバイル施策をしようと
方向転換をされました。

一方、同社は同じ時期に、
国内で最初のモバイルCRM、簡単にいうと
モバイルページ作成ASPのMO-ONを立ち上げます。
もともと、アウトバウンドやインバウンドの販促事業があるので、
それをモバイルでもという発想です。

そもそも、メディアプロデュース力のある同社ですから、
iメニューの公式サイトとして同業種を束ねたサイトを申請すると、
「販促色のあるものは却下」とドコモから拒否。
今でこそ、とくするメニューが、
とくするトラベル、とくする物販と拡張される前の話です。

したがって、
こんな早くにも販促ツールとしてのモバイルCRMが世の中に提案されたわけです。

現在のモバイル広告ビジネス事情は、
広告費だけでなく販促費も!
メディア売りだけでなくソリューションも
という風潮がようやくでたばかりですが、
皮肉にも2000社も開拓したMO-ONは、
ダブルクリックへの事業売却を最近決めました。

2000年から2004年ごろまで、
モバイル業界では課金ビジネスがもりあがりましたが、
リクルートはとくに手をだしませんでした。
どうやら彼らの根底にある「フェア」という考え、
「あらたな価値創造」という考えにそぐわなかったようです。

2005年ごろから、モバイルへの投資は活発化。
江副浩正が残した借金のめどがだち、
返却モチベーションから創造モチベーションに変革を迫られます。

サイバードへの出資、
フジテレビとの共同出資によるワンセグ関連の「コネテレ」、
電通との共同出資によるFelica関連の「DRUM」など。。

R25もでかいイベントでした。

いままでライフイベントにあわせたメディアを作ってきたのが、
無目的なターゲットにあわせたメディアだからです。
しかも電通との坐組みで、
ブランディング目的のナショナルクライアントとのマッチングです。

ライフイベントからライフステージ(日常コンタクト)
垂直統合から水平協業へと、
今後の模索を考えています。

収益モデルとしては、

既存の

クライアント:広告課金(土地活用ビジネス)や
カスタマー:EC課金(CRMビジネス)

よりも、

クライアント:仲介手数料課金
カスタマー:利用手数料
という
トランザクションビジネスが、

モバイルならではの切り開ける道ではないかというご指摘でした。

そうなると、
メディアのあり方も、

売上直結よりも、
価値自体の高さへの追求
をつきつけられ、

さらにそれを
収益に結びつける力

が今後のメディア企業に
問われてくるようです。