うちらは乃木坂のぼり坂~悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46~ | ぬくちゃんオフィシャルブログ「貫井家長男の日常」

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好きな事を好きな様に
ただ徒然なるままに…

※ネタバレがありますのでまだ見ようと思っている方は読まない方がいいです(笑)









実は公開中に2回見に行きました(笑)



公開したら絶対に見ようと決めてました



松村のスキャンダル問題



感受性の豊かな生駒里奈という人間の素顔



数あるアイドルグループの中でここまで清潔感が前面に出ているアイドルの裏側



何よりAKBの公式ライバルとしてこの世界に入ってどう感じていたのか



3年前のデビューから今までを2時間に凝縮している訳なのでジェットコースターに乗っているかのごとく怒涛に映画は進行していきます



ピックアップされている、生駒、西野、生田、橋本、白石に時間を割とさいていたというのもあると思いますが



1回目見た時はあっという間に映画が終わる程入り込んでいました



そして気付いたら最初から最後まで涙が止まりませんでした



まず、物語は乃木坂メンバーの母親のその時の心情を、女優の西田尚美さんがナレーションしながら進んでいく展開でした



個人的にはこれがヤバかった



自分ももうすぐ30歳な訳なので、アイドルは女の子という対象よりも親としての目線も常に入ってくる年頃だからか、母親に感情移入してしまう事が多かった



結果的にそれが気持ちを更に高揚させて涙が止まらなくなるんですがね(笑)




5人のメンバーの乃木坂に入るまでの自分を自分の思い出の地で話すところから物語は始まる




そこで殆どのメンバーに共通する事で、乃木坂が結成された時のメンバーの心境として、そこまで乃木坂でなければダメという子達は殆どいなかった




アイドルになりたい、芸能界に入りたいという子よりも、今の自分の現状を打破したいという思いを持って乃木坂に入った子ばかりだった印象



特に橋本に関してはアイドル、芸能界ではなく、そこで出るロケ弁の為という超現実的な理由でした



後、話を聞いていてもとにかくおとなしい子が多い印象



全員がそうではないのだろうけど、どことなく影があるメンバーが多いのがこのグループの特徴なんだろうと・・・



プライベートがそうなのに、カメラやファンの前では綺麗な衣装に身を包み、個人個人からグループからでるその清楚なお嬢様な雰囲気というのが物凄いギャップでそこにも惹きつけられてしまった自分






AKBのリクアワへの乱入からの生駒ちゃんの涙の決意表明に最初の涙腺が崩壊した瞬間でした



地方から出てきた子達はホテル暮らしで右も左も分からない東京での生活で、レッスンとホテルの往復にお仕事と自分が今何の仕事をしてるかも分からない中で、ただひたすらにリクアワでのお披露目に向けて猛練習からのあの涙の決意表明



若月が乃木坂に合格してすぐに襲ったスキャンダル



過去の自分と決別するべく、乃木坂に入ったのに過去の自分が今の自分をまた邪魔するという言葉にグッと来た瞬間



望まれたセンターでもなければ、自分が希望したセンターでもない中で周りから期待やプレッシャー、誹謗中傷に16歳の少女が必死に立ち向かっている中で起きた投票により出演者が決まるプリンシパルの裏側での松村との口論を展開する生駒



その後、張り詰めたものが切れたかのように過呼吸になる程泣きじゃくる生駒の姿が想像以上にこちらに緊張感を与えた



そんな生駒がセンターから外されて、カメラの前ではあぁ良かったなんて笑いながらも、心の奥底では悔しくて悔しくて仕方なかったのに・・・



親が見に来ていて会って話すかと言われたのに、今日はいいと拒否する生駒に母親が「仕事の事で母親としての自分の出る幕はなくなってしまった」



この言葉が凄く響いた



そして母親はオーディションのチラシを見付けてきた旦那さんに「余計な事したから里奈は苦しい思いをしなきゃいけなくなった」という思いをぶつける




生駒の母親も、西野の母親もそうだけど、子離れもできてないし、親だから娘の事は一番良く分かっているつもりだったんだと思う




この子が芸能界でアイドルなんてやれる器じゃないという事を



しかし、生駒も西野もそういう母親の思いとは裏腹に芸能界で仕事をし、テレビの前でキラキラしていた



そういう母親の思いとのギャップにも母親目線で辛いというか寂しい思いがあるんだろうなぁ




そして生駒はAKBとの兼任を決める




対極にいる事で自分達の存在価値があるという思いもあった中で、この交換留学という制度に殆どのメンバーが拒否感を示していた




それでも、センターを外れた彼女が成長するのに外の空気を吸うという事は必要な行為だったのだと思う




ガムシャラにもがきながら切磋琢磨して歩み始めた中で、神宮球場で行われた昨年のライブの中で披露された「君の名は希望」に引き寄せられた




いやぁ素晴らしい流れだなぁと曲が終わった矢先にいきなり、松村のスキャンダル騒動へと物語りは進んでいく



「白に黒が混じり灰色になった、そこから黒だけを取り除くのは凄く大変」



生駒がインタビューで語った言葉



これがきっかけではないにしろ、内定と噂されていた紅白が白紙になり、涙を流すメンバーや落胆するメンバーをよそに生駒の涙目の鬼の形相が凄く印象的だった




そして生駒はAKBとして紅白の舞台にNHKホールへと足を踏み入れることになってしまう




それを大晦日のテレビ出演の為別の局入りをしていたメンバーがテレビから見守る



誰もこんな光景を望んではいなかったと思う




正直、運営サイドにもここはどうにか出演しないという選択は出来なかったのかと映画を見ながら率直に思った



年が明け2015年




初のアルバム発売からスタートし、3周年記念の西武ドームライブへと物語りは進んでいく




この西武ドームのリハやレッスンを見てて思ったのが、全体を取り仕切る生駒の存在



メンバーの駄目なところや気になった所をどんどん言っていく彼女の姿がまるで3年前の彼女とは全く違う姿だった



それはやっぱAKBに入って高橋みなみや他のメンバーを見て彼女なりに思うことがあった部分なんだと思う








映画後にこんなコラムを秋元康氏が書いていた



これを見るとやはり生駒がAKBに入った事で相当刺激になったんだろうなと



そんな西武ドームライブが終わり新曲の選抜発表で、生駒はセンターへの復帰を果たす



発表後に生駒を取り囲む他のメンバー達の表情が凄くいい表情ばかりだった



いるべき人がいるべき場所に戻ってきたと



そしてこの選抜で堀が乃木坂加入後に初めてアンダーへと落ちる事になり彼女は一大決心で髪を切るという所で本編は終了する




エンドロールで流れる新曲であり、映画のタイトルと同じ「悲しみの忘れ方」のピアノイントロが流れてくる



ピアノイントロから入る乃木坂の曲にハズレなしというほど名曲でした



そんなエンドロールで生駒が昨年のAKB総選挙で選抜に入った瞬間にそれを楽屋で見ていたメンバーが自分の事の様に喜ぶ姿も、凄く感極まった瞬間だった




そして曲が終わり静かにスタッフロールが流れる、この静寂の時間に客席から鼻をすする音が非常に多かった



あぁみんな感動を共に共有してたんだなぁと




全て見終えて生駒の話が多いのは多い



またゴリ推しかよと思うアンチはいるだろう



でも、生駒の物語りなくして乃木坂を語ることは出来なかったのだろう



それほど生駒と乃木坂の一心同体感が分かるドキュメンタリーだった




松村の騒動後の事や橋本の家族への思いという部分でも感動、衝撃は多々あるけど、その辺は是非本編を見て欲しい



特に橋本に関しては何考えてるか分からない雰囲気の彼女からは想像も出来ない思いが聞けて涙腺を刺激されることだろう



ドルオタなら乃木坂に興味なくても物語りに引き込まれることなく入れる作品だと思いますし、きっと帰りに乃木坂の曲に触れることになるだろう



円盤化待ったなしの作品でした