今回の鉄よもやまは旅記録176号車の途中で訪れた土佐くろしお鉄道中村線・JR四国予土線の川奥信号場です。
そもそも「信号場」とは何でしょう?
法令上は「専ら列車の行き違い又は待ち合わせを行うために使用される場所をいう」らしい。
要するに行き違いや追い越しを行うための停車場だが、旅客の乗降や貨物扱いをしない場所。
あと、駅間にある路線の分岐点や車庫への出入口も含まれます。
国内には休止中のもの、駅構内だが通称があるものを含めて176箇所あるそうです。
そして川奥信号場は土佐くろしお鉄道中村線 若井~荷稲間、JR予土線は若井~家地川間にあって
若井からの営業キロは3.6km。
予土線の営業上の起点は若井ですが、若井~当信号場間の線路施設の所有者は土佐くろしお鉄道で、
2つの路線の本当の分岐点ということになります。
窪川方から中村方/北宇和島方に向かって右側が1番線、左側が2番線となっていて
中村行き/宇和島行きの出発信号機はそれぞれの線路に中村線/予土線の信号が割り当てられています。
シーサスポイントを越えて右(列車のある方)が中村線中村方、左が予土線北宇和島方。
山奥と呼んだ方が良さそうな雰囲気ですが、川奥は所在する字名から来ています。
伊与木川水系の名前知れずの支流の源流部に近く、川の奥というのも的外れではありません。
近くを県道329号線が通っていて意外と交通量も多いです。
現地へはレンタカーを使いましたが、徒歩で行くなら予土線の家地川駅から40~45分程度だそう。途中峠越えもあります。
こちらはその県道が横切る川奥踏切。
その踏切から窪川方へ向かって全長2134mの若井トンネルで窪川盆地へ登ってゆきます。
こちらは予土線の第二(おそらく)家地川トンネル。
そして圧巻なのは、中村線の第一川奥トンネル(全長2031m)です。
半径350mの円を描いてほぼ360°のループ線になっていて、
標高163mの信号場から20‰の勾配で高低差40数mを稼いでいます。
信号場内から谷を見下ろすと2本のレールが見え、
下から見上げるとほんの一瞬ですが信号場の出発信号機が見えます。
場内には、信号設備が収められているであろう建物があって係員の詰所も兼ねているかもしれません。
最後は、線路脇にたくさん咲いていたテッポウユリ。
案外彼女たちもまた鉄分が好きなのでしょうか?
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