小学生、中学生、高校生と、
私は野球に打ち込んでいた。
目指していたのは、甲子園。
毎日、朝から練習して、
学校が終わればまたグラウンドで練習。
素振りを繰り返し、
走り込みをして、
ノックを受ける。
今はうさぎ跳びこそなくなったが、
あの時代は当たり前のように
練習メニューに組み込まれていたものだ。
暑い日も、
寒い日も、
1月1日以外は練習。
とにかく、野球の毎日だった。
当時の私は、
本気で甲子園を目指していた。
だから、
チームのみんなも同じように
「甲子園を目指している」と思っていた。
ところが、あとになって気づいた。
実は、チーム全員が同じ気持ちで
甲子園を目指していたわけではなかったのである。
もちろん、
みんな野球は一生懸命やっている。
でも、「何のためにやっているのか」というゴールが
全員同じだったわけではなかった。
今になって考えると、
それでは甲子園に行けるはずがない。
一人がどれだけ本気でも、
チーム全体が同じ方向を向いていなければ、
最後のところで力が足りなくなる。
甲子園の季節になると、
今でもこのことを思い出す。
そして、これは仕事でも同じだと思う。
「頑張ろう」と言うことよりも、
その先にあるゴールを
全員が共有していることのほうが大切だ。
どこを目指しているのか。
なぜ、そこを目指すのか。
そこが曖昧なままでは、
どれだけ頑張っても、力は一つにならない。
目標設定やゴール設定は、
単に数字を決めることではない。
「自分たちは、どこへ行くのか」を
みんなで理解することだと思っている。
甲子園を目指していたあの頃。
自分は本気だった。
でも、チーム全員が
同じゴールを見ていたわけではなかった。
あの経験があるからこそ、
今でも私は、
目標を決めること、
そして、
その目標を共有することは、
とても重要なことだと考えている。
今年も甲子園出場を決めた球児たちの姿を見ながら、
あの頃の自分を少し思い出している。



