昨日のワールドカップの
日本代表の試合を見ていて改めて思う。
今の日本代表の強さは、
単なる勢いではない。
ヨーロッパの厳しいリーグで日々揉まれ、
競争の中で鍛えられた選手たちが、
逞しく研鑽を積み重ねている。
その差が、
代表の舞台で結果として表れている。
イチロー氏の有名な言葉がある。
「小さいことを積み重ねることが、
とんでもないところに行くただひとつの道」
これはきれいごとではない。
経営の現場に立つ者にとっては、
極めて残酷な現実である。
業績が伸びない会社ほど、
小さなことを軽視する。
・挨拶が雑でも気にしない。
・報告が遅くても流す。
・約束の時間に遅れても「まあいいか」で済ませる。
・数字の確認が甘くても、誰も責任を取らない。
だが、そういう会社は例外なく弱い。
なぜか。
会社の実力とは、
特別な一手で決まるものではなく、
日常の「基準の高さ」で決まるからだ。
経営者はすぐに
「もっと売上を上げる方法はないか」と考える。
新しい商品。新しい広告。
新しい採用手法。新しいAI活用。
もちろんそれも必要である。
だが、その前にやることがある。
1,朝、きちんと挨拶しているか。
2,社長や社員全員が会社を綺麗にするという
意識をもっているか。
3,報告は事実ベースで上がっているか。
4,決めたことをその日のうちに実行しているか。
5,お客様との約束を、1ミリも軽く扱っていないか。
6,社長自身が、言い訳せず、
後回しにせず、基準を守っているか。
ここが崩れている会社が、
新しい武器だけ手に入れて勝てるほど、
経営は甘くない。
私はこれまで20年以上、
2000社以上の企業に携わってきて思うことは、
業績が落ちる会社には、
必ず「日常の緩み」があるという事実だ。
逆に、強い会社は派手ではない。
むしろ地味である。
だが、ひとつひとつの行動が違う。
返事が早い。
決断が早い。
報告に嘘がない。
お客様への対応が丁寧で、しかも徹底している。
凡事を、凡事と思わずにやり切っている。
挨拶も元気よく明るい。
だから強い。
だから崩れない。
だから、時間が経つほど差が開く。
社員教育も同じである。
一度の熱い話で人は変わらない。
小さな約束を守らせる。
小さな仕事を最後までやり切らせる。
ごまかしを見逃さない。
できたことは具体的に認める。
できていないことは曖昧にせず、きちんと正す。
この地味で面倒なことから逃げずに
向き合った会社だけが、
強い組織になる。
結局、会社をダメにするのは、
大きな失敗より、小さな甘さの放置である。
そして会社を強くするのは、
派手な戦略より、小さな基準の徹底である。
「とんでもないところ」に行きたいのなら、
まず捨てるべきは、
一発逆転への期待と、
小さなことを軽く見る姿勢だ。
今日の挨拶。
今日の報告。
今日の決断。
今日の約束の守り方。
会社の未来は、そういうものの総量で決まる。
小さなことをバカにする会社に、
未来はない。
逆に、小さなことを徹底できる会社だけが、
最後に勝つ。