夏ですね!!!!!!
季節モノシナリオを作っちゃったので、発表から一年たった今年の夏もブリバリ作者卓やってるイケメンことイケメンですこんばんはこんにちは。『蠱毒死病棟』まだのひとは遊んでみてね!!
さて、最近なんか告知のある時にしかblog更新しなくなってきてるイケメンなんですけど、ちょいとまとめといたほうが良さそうだなあという話題をストックできたので、気が向いた時だけちょいちょい更新していこうと思います。告知の合間に。期待しないで待っててね子猫ちゃんたち!
さて、今回は「議論ってぶっちゃけ何のために/どうやってやるの?」というお話。どっちかってとマーダーミステリーやったことある人向けのお話なので、「マーダーミステリーってなんじゃい」という人はこのblogの最初の方からたどってみてね!
議論のススメ
さて、既にプレイしたことがある、あるいは配信などで見たことのある人は既にご承知のことと思うが、マーダーミステリーは実はコミュニケーションのゲームである。
「コミュ障のワタシはやっちゃいけないの!?」と憤ってしまったあなた、早合点しないでほしい。仮にあなたが自分の言うようにコミュ障(コミュニケーション障害を持つ人)だったとして、それを自覚できているのなら、実はあなたにとってマーダーミステリーは非常に有用なゲームである。「キャラクター=自分とは違う人物」の視点や立場でコミュニケーションを行うこのゲームは、実は日常のコミュニケーションの有用なシミュレーションたりうるのだ。あなたが本当にコミュ障を自覚しているのであれば、コミュ障脱出の訓練として非常に役立つ事をお約束しよう。(この点はいずれ改めてまとめたほうが良いのかも知れない)
そして、本当にヤバい人物というのは、大抵その自覚を持っていないのだ。自覚を持っているだけあなたはセーフの分類である。閑話休題。
久しぶりに書くので枕が長いw
さて、マーダーミステリーはコミュニケーションのゲームだ。そして、そのコミュニケーションは主に「議論」によって構成される。
とは言え、「議論」を言われると眉を顰めてしまう向きが多いのもまた事実だ。そんな誤解を解くために今回は拙文をしたためさせていただいている。
以前にも書いたように、マーダーミステリーの愛好家には、人狼系のゲームから入ってくる人が非常に多い。と同時に、人狼系のゲームを毛嫌いしている人間もまた多いのも事実だ。実際、目の敵にするように「マーダーミステリーは人狼じゃないんだから!」と誰かを窘めようとする人を見たことも、一度や二度ではない。
ここでひとりの人狼系ゲーム愛好家として声を大にして言わせてもらうが、そんな人々の言っている「人狼ゲームのような議論」とは、議論ではなく、ただの言い争いだ。人狼ゲームがアプリの普及などによりメジャーになり、「誰か知らない人を言い負かすゲーム」と勘違いしたキッズが大量移入した結果、煽り合いや言い争いが横行したのだ。実際、まともに人狼系ゲームを嗜む人の間では、そういった向きは敬遠されているということをまず分かって欲しい。
(そしてこれも横道だが、いつかマーダーミステリーが急速にメジャーになった時に起こり得る未来でもある、とは予言しておく。我々がすべきはその時に備え、堪えうる環境づくりだ)
なので、「議論」と聞いて眉を顰めてしまう人というのは、「議論」と「言い争い」の区別が付いていないのではないだろうか、と考える。
では「議論」と「言い争い」の違いとは何か。
そもそも、「議論」とは誰かを言い負かすためにするものではないのだ。
では、なぜ我々はマーダーミステリーで「議論」とするのか?
それは、情報収集/交換はもちろんだが、基本的にはマーダーミステリーが投票で勝敗を決するゲームだからだ。(そして、これは人狼系ゲームでも同じことだ)
つまり、自分が望む対象に票を集めるというのがマーダーミステリーというゲームの本質部分であり、我々はそのために議論をせざるを得ない、のである。
上で「基本的には」と書いたが、マーダーミステリーには「犯人を最多票にする/犯人として最多票を得ない」というタイプの目標ではなく、「投票した相手が犯人だったら成功」というタイプの目標もあるからだ。そして、このタイプの目標を持たされたプレイヤーは、積極的に議論に参加するメリットがない。情報の収集が終わったら、むしろ他人に情報を与える事はデメリットにしかならない。このあたりの話は以前にまとめているので、お暇な時にでもご一読いただきたい。
しかし更に注意すべきなのは、「全員に同様の目標が割り振られているとは限らない」事。つまりこの例で言えば、あなたの目標が「犯人に投票する」であっても、別の誰かの目標は「犯人を最多票にする」かも知れないのだ。この非対称性がまたマーダーミステリーの面白い部分である。
さて、相手を言い負かすためではなく、票を操作するために我々は「議論」するのだ、という事はひとまず納得していただけたろうか。
続いては「票を操作するためにする議論ってどういうこと?」というお話である。
“名探偵 皆を集めて 「さて」と言い”
容疑者が一同に会した場で、名探偵が「さて」と口を開く。推理小説の王道クライマックスだ。ここから探偵が容疑者たちに話しかけ、謎をひとつづつ解きほぐしていき、そして遂に口にする。「――〇〇さん。犯人はあなたですね?」
こんなシチュエーションに憧れないミステリ好きはいないだろう。だが残念ながら、マーダーミステリーの議論中にこれを再現することは出来ない(エンディングなどとして語られる可能性はあるが)。
何故なら、まず最初の理由として、あなたは名探偵ではないw いやすみません、実際には名探偵かも知れないのでこれは撤回します。
本当はなぜかと言うと、「あなたが犯人ですね?」と言われて「ぎゃふん。」と言ってくれるプレイヤーはどこにもいないからだ。いたとしたら、それはゲーム放棄に過ぎず――いやいや、もしかしたら票を自分に集めることが勝利条件になっているキャラクターなのかも? ……どちらにせよ、問いにも答えにも意味がない!
だからこそ基本的には「私はこの人が犯人だと思う、その理由としては~」といった具合に理由付きで説明しなくてはいけない。そして、その理由で「納得」した他プレイヤーの票を、同じところへ誘導するのだ。(そして、その「理由」のために必要になるのが「推理」だ)
そのために、自分以外の他のプレイヤーに語りかけ、票を誘導していく。もしも違う人物を犯人だと考えているプレイヤーがいるならば、必要に応じて「説得」する。或いは「納得」させる。あなたの側が説得/納得する側に回るかも知れない。
だが、ここで絶対にあなたの論に乗らない/乗るわけにはいかない人物がいるのがお分かりだろうか。そう、あなたが「犯人」と指名したプレイヤーである。
ごく普通にハンドアウトや目標を読み取れているプレイヤーなら、「おお、そうか成程! 俺が犯人か! 俺に投票せねば!」となる事はないだろう。(自分が犯人かも知れない、犯人かどうかわからないというシナリオも少なくはないが)
だから、あなたの論に、絶対に反論する。そして反論することで、あなたを含む他プレイヤーの票を、どこか別の場所へ誘導しようとするだろう。そして、この人は意見を翻し、あなたの論に賛成することも、説得されることもあり得ない。
つまり、その相手というのは説得を試みても無駄な相手なのである。どれだけ正論を説こうと、絶対にあなたに賛成することはない。当然のことだ。
――にもかかわらず、たまに「そういうわけでお前が犯人。ハイ論破」と言いたがってしまうプレイヤーも存在しないではない。ドヤりたい気持ちは分からないでもないがw、相手は上記の通り絶対に賛成しないことが明白であるので、そもそも正論ですら無い。もちろん、指名した相手以外を「論破」するのなら目的と乖離はしないが、そもそも説得して/納得させて誘導したい時に「論破」してしまっては誘導が覚束ない(後述)ため、完全に悪手である。この場合、むしろ言っていることが当たっていたほうが有害、という事態まであり得る。
マーダーミステリーにおいては、「あなたが犯人ですね」と言われて東尋坊に走ってくれる(古いな)プレイヤーはいないし、「ハイ論破」と言われて「ぎゃふん」と言ってくれるプレイヤーもいない。その先に待つのは不毛な言い争いしか無い、という事は覚えておきたい。
誘導のやり方
「じゃあ、どんなふうにしたら他のプレイヤーの票を誘導できるの?」
そう聞きたくもなるだろう。わかる。僕だって聞きたい。むしろ教えてほしいw
そんなん知ってたら山手線にベタベタ広告貼られるようなビジネス書を書いてるか、そもそも誰にも教えず自分で活用してうはうは過ごしていることだろう。こうしてオリンピックでサッカー見ながらこんなblog書いてるちょくせtあああ、あああああああ! これは得失点差で厳しいことになるかもしれんねえ。(※21年7月25日現在)
さて、そうは言うものの、プレイヤーとして心がけていることはある。
それは、断言をしないこと、明言を避けることだ。
もう少し具体的に言うと、「犯人だと思っている人物」を直接口にしないか、あるいは(明らかな)本命と対抗との二人を提示する。
これは一見ヘイトコントロールのように見えるが(そして実際にその意図はあるが)、もう少し突っ込んで言ってしまうと、聞いた人が「自分で考えた結果同じ結論に達した」と思わせる、という目的がある。
めちゃくちゃざっくり言ってしまうと、正論で人を追い込むと、たとえ正論であっても何となく反発したくなってしまうのが人間だからだ。いやまじで。
だから、あくまで「あたかも自分で考えたように」錯覚させることで、自然に同じ結論に誘導する、というのが大まかな目的である。誘導を誘導と思わせないと言ってもいい。
たとえば、二人候補を提示するのであれば、本命と対抗を置いてみせた上で、対抗の側を怪しんでいる理由の中に穴を残しておく。もしその点を誰かが突っ込んでくれれば、「なるほど?」「たしかに!」で済ませて本命への誘導を完了することができる(しかも突っ込んだ側はちょっと気分が良い)し、誰も突っ込んでくれなくても、その穴にさえ気付いてくれていればいい。一番簡単な例としては、対抗として自分を置くことである。極論ではあるが、フラットな物の見方をしているというアピールくらいにはなる。
とは言え、この手法には大きな欠点がふたつある事を白状しておく。
ひとつは、限られた議論時間の中で、意図が伝えきれていない事が多々ある、ということだ。意図が伝わっていなければもう明言するしか無いが、明言してしまうことで崩れてしまうバランスというのは多々ある(例えば、密談に連れ出している間に残りメンバーで何を言われているかわからない)。また、伝わったと思って安心していたら全然伝わってなかった! ということもある。これは、本当に、よくあるw 「伝わってなかった」時に悪いのは、常に伝えようとしていた側であり、受け止められなかった側に落ち度はない。
もうひとつは、シナリオの参加人数によっては使えない、ということだ。例えば3人用のシナリオで犯人候補を二人提示するというのは、何も言っていないのと同じことだw この手法を有効に使うには、少なくともプレイヤーが5人は必要になると思う。
上記で軽く触れたが、ヘイトコントロールという概念も結構重要である。昔密談した相手に「わたし犯人じゃないのにめっちゃ疑ってきた! この人あやしいんだけど!」と言い放たれた事があるw 笑い話のような話ではあるが、実際にこういった感覚のプレイヤーは決して少なくない。そして、どんなプレイヤーでも同じように投票権を持っている。マーダーミステリーってゲームを考えたら全員疑うのが当然ではあるが、正論を語ったところで「ああそうか、私が間違っていたな。ぎゃふん!」とはならないわけだから、思慮が足りぬの何のと非難しても詮無いのだ。誰が持っても一票は一票であり、その票をどこに集めるかというゲームをやっているわけだから、ヘイトを集めるのに得はない。
まあ、最大の問題は、そうして誰かに票を集める局面まで絞りきれないことのほうが多い、ってことですかね!! はっはっは!!!
マーダーミステリーってむずかしいね!! だから面白いんだけどね!!!
結論めいたこととして:よくある誤解
これはわりと誤解されていがちなことではないかと思うので、声を大にして言うが、マーダーミステリーというゲームは実は誰が一番頭が良いかを競うゲームではない。その勝利条件はキミの「目標」(なり他の文言)に書いてあるはずだ。無論、頭が良い方が勝利に近付きやすいとは言えるし、こういったすべてのことを考えて実行できる人が結果的に頭の良い人なのだ、とも言えると思う。(そして同じことが人狼系ゲームについても言える)
が、この点は「ハイ論破とか言っちゃいがちな人」だけでなく、「議論と聞いて眉を顰めてしまう人」も同じように誤解しているように思う。
議論というのは、誰かを言い負かすためにやっていることではないし、あなたが頭が良いことを他人に証明するためにしているのでもない。
例えば反論を受けるとして、その時否定されているのはあなたの「論」であって、あなた自身ではない。
マーダーミステリーにおける「議論」とは、あなたとあなたのキャラクターが「目的」を達成するために行うものである。犯人を最多票にしなくてはいけないから、同時に犯人として最多票を受けてはいけないから、真犯人に票を集めよう(あるいは他の誰かに疑いをなすりつけよう)とする。その結果として、議論が起こるものなのだ。
「議論」を必要以上に恐れず、あなたとあなたのキャラクターのために、誰かを説得してみよう。或いは、誰かを納得させよう。
脳みそからケムリが出るくらい頭を使って、勝ったと言っては笑い、負けたと言っては笑う。そんな瞬間のために「議論」はあるのだ。
少しでもあなたの「議論」アレルギーを和らげることが出来ていたら幸いである。
で、いつもの。
さて!! 何とか逃げ切って、メヒコに勝っちゃいました!!(※21年7月25日現在)
しかし得失点差は+1、次のメヒコの試合によっては苦しむことになるかも知れないね! メヒコ応援しなきゃいけない事になるのかな? そしたら星は? ああ、難しいね!!(※21年7月25日現在)
さてさて、ひさしぶりにしちめんどうくさいpostになったけど、読んでもらえたかなッ?
「なるほど、こういうゲームだったんだ! ああ、もっともっとマダミしたい!」って思った子猫ちゃんも!
「うわー、これは上手な人のプレイを観戦したくなってきた―!」って思っちゃった子猫ちゃんも!
だいじょうぶかい、アテはもちろんあるよね?
…えぇっ!? アテがない? 観戦は疎か、参加も予定が立たない、だって!?
だいじょうぶ! イケメンにまかせて!!
現在2900人以上のマダミストが登録してて、毎日昼でも夜でも平日でも祝日でも週末でも、たくさんの募集がされてるDiscordサーバーがあるんだよ!
それは、ココさ!!!!
ここに来たら子猫ちゃんも今日から仲間サ!!!
殺し殺され、議論を戦わせよう!!
勝って笑い負けて笑う、紳士淑女の集う場所だよ!
そして、今日からいっしょにさけぼう!!
レッツ・マーダー!!!
目指せマーダーオリンピア! イケメンでした!!!
意外とまだ誰も語っていなかったマーダーミステリーにおけるプレイヤーの考え方・立ち回り方をまとめた怒涛の12000字!
勝利を呼ぶ五箇条があなたを後悔から救います!
お値段なんとたったの¥300!! ハーゲンダッツひとつ分くらいの値段で今日から君も強者になろう!
そして叫ぼう心から、レッツ・マーダー!!
いつもどおり写真はphoto.ac様よりお借りしました!