おはよう子猫ちゃん。もしくはこんにちは、あるいはこんばんは。イケメンです。
前回の記事では「ロールプレイって何?」というお話を、「そんな難しく考えることないんだよー?」というテーマで、主に初心者や未経験者の人に向けてしてました。「play」の部分を「act=演じる」と捉えちゃうと、何だかまったくの特殊技能のような気がしちゃって、「いやいやそんなのできないし!」って思っちゃって入って来れない、ってなったら勿体ないなって思ったからです。
今回はその続き。
実際にマーダーミステリーをプレイしてみて、ああ心配することなかったなとか、もっとこうできたら良かったなあとか、いろんな感想があると思います。「どうしたらもっとうまくできたのか?」というアドバイス的な話では一切できないですが、わたくしことイケメンの考える”マーダーミステリーにおけるロールプレイ”についてもう少し掘り下げてお話ししたいと思います。
ですんで、まだプレイしたことないよーという人は、今回は読まなくても大丈夫ですよ!
マーダーミステリーが本邦に輸入されてから約半年ちょい。既に(前回もお話した)「ロールプレイを言い訳にする困ったちゃん」の存在の話がちらほらと聞こえてくるようになりました。
いわく、女性としか密談しようとしない。いわく、やたらボディタッチを試みる。いわく、大声を張り上げて他人の話を遮る。いわく、突然号泣して会議を止める…など、など。
人と人との会話をその主体とするテーブルゲームであるマーダーミステリーにおいて、ロールプレイを言い訳に迷惑行為を働いたり、ゲームの進行を止めたりするのは、ロールプレイの解釈違いとかではなく、単にコミュニケーション能力の問題です。ただの非常識。
イケメンだいぶ離れてましたけど、昔はずいぶんTRPGやってました。サークル主催のコンベンションでGMやったりもしてましたし、わざわざ遠征して遊んでたこともあります。その頃からそういう非常識な参加者は少なからず存在しました。そしてその頃にも「ロールプレイを言い訳にする困ったちゃん」というのは一定数存在してまして、マダミ参加者の話を聞いていても「あぁやっぱりなー」という感想です。
「私のキャラはこういう性格(設定)だから~」みたいな事を言い出したら要注意。ってのはTRPGの頃に痛いほど学んだ危険信号ですw
もちろん楽しみ方は人それぞれですから一概に全てを否定するわけじゃーないですけど、だからと言ってやっぱり、他人の楽しみを阻害する楽しみ方ってのは間違ってますし、それは糾弾されるべき行為です。迷惑ですからね。
複数人数で遊ぶゲームに参加した以上は、あなた自身が楽しむ権利を持つと同時に、あなたが周りを楽しませる義務も負うんですよ。
マーダーミステリーってちゃんと勝ち負けが存在して、何なら点数によって順位だって付けられるゲームですけど、基本的には全員楽しめたら全員勝ちですよ。その最低限のところは目指していきたいものですよね。
じゃ、どうしたら良いの? 良いロールプレイって何? そもそもロールプレイって結局何?
というお話を、イケメンの考えとしてお話ししていきます。参考になれば幸いですよ。
「推理ガチ勢vsRPエンジョイ勢」という構図の誤解
マーダーミステリーのプレイの話で出がちな構図として、「ロールプレイ重視したい人と犯人捕まえたい人とでは相容れない」なんて話を聞きます。
結論から言って、これイケメンの定義からすれば完全に間違いです。
ロールプレイを楽しみたい人=エンジョイ勢、推理したい人=ガチ勢、みたいな対立軸は完全に間違い。ただの藁人形論法です。何故かって、ガチ勢でもちゃんとロールプレイしてるし、エンジョイ勢だってちゃんと推理してるからです。だから妙な対立軸を作って煽り合うみたいなの、やめましょう? まだまだこれから広がっていかなきゃいけない段階で、そんな線引いて別れたって、誰も得しないですよ。
じゃ、イケメンの定義って何? っていうお話ししますけど。前回の記事で「ルールのあるごっこ遊び」という表現を使ったのは覚えててくれてますか? この「ルールのある」っていうところが大変重要です、殊にマーダーミステリーにおいては。つまり、ただのごっこ遊びでは、ロールプレイとして不完全だよという事を言いたいわけなのです。
じゃ、ごっこ遊びとロールプレイの違いは? ってのを説明しますと、
・キャラクターの性格設定に則った言動=ごっこ遊び
・キャラクターの役割に則った言動=ロールプレイ
というのがイケメンの定義です。
どっちかが良くてどっちかが悪いという話じゃなく、両方出来るのが一番いい。どっちかだけだなんて、損だと思います。
ただし、ただのごっこ遊びだけではゲームにはならないよ、っていうお話なんです。
ハンドアウトを渡されたプレイヤーがそれを読み込む間、ずっと「このキャラクターがどんな性格でどんな言動をするのかわからない…」と悩んじゃうタイプのプレイヤーがいるそうです。
でも本当は、必要なのは性格の設定じゃなくて、役割。ロールプレイの「role」はまさにこの、役割をあらわす言葉だとイケメンは捉えています。
じゃあ、役割ってなに? というお話を。
視野狭窄が一番もったいないんだ
キャラクターの役割、というのは、性格や過去の設定の話ではありません。
いや全く無関係なわけじゃなく、その役割に則った性格設定や過去の設定が持たされてるはずです。
じゃあ役割って何かと言うと、簡単に言えばそのキャラクターがそこにいる理由。つまり、NPCまで含めた全キャラクターの中で、何故そのキャラクターがいて、何をするべきと期待されているのか、というのがイケメンの言う「役割=role」です。ポジションとも言えるものですかね。
そんなんどこに書いてあんのよ! と思われるかも知れません。
が、もちろん、多くの場合はハンドアウトに書いてあります。
それは「使命」であり「目標」であり、つまり「勝利条件」です。
最もわかりやすい例が「犯人」という役柄でしょう。あなたは嘘をつき、情報を隠し、投票で一位に指名されない事が「使命」であり「目標」であり、つまりは勝利条件のはずです。ですからこの場合はあなたは「犯人」という役柄を与えられているということになります。
他に例えば「探偵役」みたいなポジションが往々にしてあります。例えば情報を多く持っていたり、秘匿すべき情報が少なかったり或いは無かったり。そんなキャラクターなら探偵ポジションで議論を導いて行く事になるでしょう。
特定の誰かを庇う、なんていう使命が課されているキャラもいますよね。人狼で言えば「狂人」になるでしょう。もっとも、あなたが庇わなければいけない相手が真犯人なのかそうでないのかは分かりません。ですので早いところ見極めて自分の立ち回り方を決めなければ。
マーダーミステリーって、全体の情報の断片だけを持たされた状態同士で、ぽんと議論に投げ込まれるゲームですよね。他人がどんな情報を持っていて、どんな使命や目的を持って動いているのかはわからない。わからないなりに、お互い腹を探りあって、共同で(或いは単独で)使命・目的を果たしに行くゲームじゃないですか。
だけど、見えてるのは自分の情報だけ。ここで全然わからないよ! ってなっちゃうのは、視野狭窄しちゃってるっていう事です。自分のキャラクターからの視点しか持てなくなるのが一番まずいし、勿体ない。
他人の持ってる情報を、他人の帯びている使命を、推理し想像し犯人を突き止めようとするには、俯瞰した視点を持つことが必要になってきます。
マーダーミステリーにおいてあなたのキャラクターが目指すべき「使命」は、あなた単独の力では絶対に成し得ません。そもそも真犯人の特定だって投票ですからね。仮にあなただけが投票してた人が犯人で、開票後に「ほらぁー言ったじゃーん!」と言ったって、負け犬の遠吠えにしかなりません。
なのに、自分のキャラクターの視点から全てを見通そうだなんて、どだい無理な話。ですから、俯瞰した視点を持つために何をするかと言えば、それは「あなたのキャラクターが何をするべきとして配置されているのか」を考えること。これによって他のキャラクターとの関係性が、あるいは持っている情報や使命が、考えに及ぶようになってきます。
自分のキャラクターしか見ない、考えないというのは、まさしく視野狭窄。マーダーミステリーにおいて、この視野狭窄が一番もったいないと思います。
それに、自分のキャラクターしか見ていないって、つまり自分の楽しみしか考えてない、って事じゃないですかねえ?
それがいけないの? と問われたら、「ロールプレイを言い訳にする困ったちゃん」と同じ思考に陥ってますよ、とだけお伝えしたいです。
自分の勝利条件を読み取ること。それを実現するために他のキャラクターの勝利条件を推理すること。その両方を実現するために、各キャラクターのポジション、役割を掴むこと。
そうすれば自ずと、自分のキャラクターがどういう話し方をすべきか、どう行動すべきか、どんな人物なのか、が見えてくるはず。
それこそが役割であり、その役割に則ることがロールプレイだと、イケメンは考えます。
つまり、勝ちに行かなきゃいけないってこと?
ここまで読んで、自分の楽しみ方を否定された気分になってる人もいるかも知れません。
だからつい、「勝ちに行かなきゃいけないって言ってるの?」なんて問い糾したくなっちゃっているかも知れませんね。
だけど、そう聞かれたらイケメン、「はい」と答えます。これ、ゲームですので。
TRPGと違い、明確に勝ち負けが定められるマーダーミステリーでは、基本的に全員が勝ちに行くことを前提にシナリオが書かれているはずです。
勝ちを放棄して、ただ自分とは違うキャラクターになり切って楽しみたいだけであれば、それはただの「なりきり」であってロールプレイとは呼べません。「ルール無用のごっこ遊び」です。
それが何故いけないかと言えば、あなたもまた情報を持たされており、あなたがいなければ全員の推理が成り立たないから、です。これは、あなたの楽しみのために、他全員の楽しみを犠牲にしているに等しい。きつい言い方をすれば、迷惑行為です。
いけないのは「なりきり」ではなく、試合放棄。
そして、あなたの試合放棄に他人を巻き込んではいけません。
とは言うものの。
そうやって聞きたくなっちゃう人だって、本当は試合放棄なんてしてないし、勝ちに向かってないわけじゃないはずなんです。
誤解されがちなのは、「勝ちに行くこと」と「勝ちにこだわる」ことはイコールじゃないってこと。
むしろ、負けた時に負けを楽しめる姿勢こそ、「勝ちに行っ」た結果だとイケメンは思ってます。
そして、「全員楽しめて全員勝ち」という結末は、負けを楽しめない限り得られないものなんですよ。
むしろ、負けても笑えるために、勝ったら誇れるように、全力で勝ちを狙いに行こう。
それもまた、マーダーミステリーにおける「ロールプレイ」だと、イケメンは思います。
まーね、ゆーてますけど、
とは言え、ですよ?
多くのプレイヤーさんはこれ頷いてくれる話だと思うんですけど、キャラクター決めて、ハンドアウト読んでる間って、わりとみんな「よーしこういうキャラかー、ロールプレイがんばろーっと!」って思ってるもんだと思うんですよ。でね、最初の数分はそれなりに頑張ってる。
でもいざ進めてくと、途端に頭の整理でいっぱいいっぱいになって、ロールプレイとかどっか飛んでっちゃってるw 終盤なんか「あっやべ、○○なんて言っちゃった」みたいになってる事、ないですか?w
前回も初心者さんたちに向けて「演技しようと思わなくていいよ」って言い方したのって、実際そんな余裕ないからなんですよねw
だから、マーダーミステリーにおけるロールプレイにおいて必要なのは、演技じゃない。
必要なのは、自分の「役割」を掴んで、それに則ること、殉じること。
(そもそもね、これ、舞台役者でございって顔してる自称ベテランにも、分かってない人いっぱいいますよ…?w)
そして、それはキャラクターになり切って楽しむことと、何ら矛盾しない。むしろ、両方とも出来るのが一番良い楽しみ方だと、イケメンは思ってます。
今回はだいぶ突っ込んだ内容なので、反対意見もいっぱいあるでしょう。何なら序盤を読んだだけで「あっ、これ自分には合わねーな」と思って読むのをやめちゃった人もいっぱいいるんじゃないかと思います。そんな中でここまで読んでくれてありがとう、愛してる。イケメンかんげき。
でもこの内容、これからマーダーミステリーが普及していく中で、何度と無く議論されるような議題なんじゃないかと思います。だからイケメンの指針をいまのうちに表明しとこうかなと。
もちろんこれが正解とは言わないし、こうじゃなきゃいけないとも言いません(迷惑行為以外はね)。でもやっぱり、視野狭窄は勿体ないって思うんですよ。
さて、そんな視野狭窄を避けてめいっぱいマダミを楽しめるようになるにはどうすればいいか!
どうすれば俯瞰した視点が持てるようになるか!
それにはオススメの方法があります。自分でGMしちゃうことです。
友達がいない? 人が集められない? だから店舗に行ってるんだ、ですって?
それも大丈夫。そんなあなたのためにあるような、ステキな場があります。
そう! もちろんそれは、Discordのマーダーミステリーオンラインセッション募集サーバーです!!
さあみんな、集まってGMしてみよう!
新GMサポート体制万全! マーダーミステリーのプレイ用サーバーのチャンネルや権限を一瞬で設定してくれちゃうBOTも完備!!!
漕ぎ出そう戦いの海へ! 飛び込もう戦いの渦へ!(ボルテスV)(昭和)
いつでもキミを待ってるよ! GMしてくれる人は特に待ってるよ!!
そう! キミも一緒に、レッツ・マーダー!!
イケメンでした!
LoggaWigglerによるPixabayからの画像を使用させて頂いてます😃