2023年12月19日(火)
曇り☁️
今日は【今日のの池間島】というより今日のフナクスでいきます。

午後3時20分ごろのフナクスヒダです⬇️


砂浜に漂着ゴミがひとつも無い!




めっちゃキレイでした!

波紋がくっきりと⬇️

この砂浜のキレイさは、ビーチクリーン変態のエリさんのしわざ。


雨が近付いてきたので退避することに。
水平線の薄いグレーが雨です⬇️

いつまでも見ていたい海だけど、雨が落ちてきたのでこの写真を撮影して急いで車に退避。

すぐそこまでどしゃ降りの雨が来ています⬇️

これがエリさんひとりで拾った漂着ゴミ⬇️
いつもながらお疲れさまでした!

先日、島の先輩から連絡がありました。
「広二のブログを寝たきりの年寄りに見せたらものすごく喜んでいたよ。ありがとうね」

このお年寄りは島外で暮らしています。

寝たきりでも島の様子がわかるブログ。
島外で暮らしている島出身者が少しでも故郷に想いを馳せられるブログ。

観光協会として島を紹介するのはもちろんですが、私が本来の目的とするブログはそれかもしれません。感謝するのは私のほうです。

島外で暮らすお年寄りには島の奥深い儀式も伝えなければいけないと思います。

今日は島で行われる今年最後の祭礼【おわりのマビトゥダミニガイ】が執り行われました。

マビトゥダミニガイは年に二回。
はじめのマビトゥダミニガイと、おわりのマビトゥダミニガイが行われます。

マビトゥダミの【マビトゥ】は単体で言うと
「マービトゥ」真(まこと)の人(ひとぅ)、つまり池間島住民や、島外で暮らす池間島出身者、及びその全ての血縁者を差しています。

【ダミ】は為(ため)。【ニガイ】は祈願。
マビトゥのタメのニガイ、それがマビトゥダミニガイです。

「今年も無事に、健康に一年間過ごさせていただきますように」と、旧暦の年の初めに祈願するのが、はじめのマビトゥダミニガイ。

それに対し、
「今年も一年間無事に、健康に過ごさせていただきました」と、感謝、お礼をするのが、
おわりのマビトゥダミニガイです。

両方とも池間島の最高聖地ナナムイ内で行われます。

住民は各々家族や血縁者は元より、車や自転車、船、土地、家屋など生活に関係する【物】にも魂があるとして、全てのタメの線香をツカサンマに託します。

私もツカサンマに線香を託しました。

しかし、この祭礼もツカサンマあってのこと。
ツカサンマがいなければこの伝統文化も途絶えます。

神事が伝統文化?
はい、池間島の神事は伝統文化です。

大主神社は神社本庁にも加盟していません。
いえ、加盟できません。
なぜなら、神主がいないからです。

大主神社の神主に当たるのがツカサンマになります。
ツカサンマ制度は神道でも仏教でもない、
もちろんキリスト教やイスラム教などという宗教ではありません。

ツカサンマ制度は沖縄各地、もちろん宮古島の各地で行われている琉球王国時代からの流れをくむ沖縄県独自の伝統文化です。

池間島だけではなく、宮古島でもユークイや、それに伴うユーグムイ(夜籠り)もあります。
もちろん虫除けや、五穀豊穣の祭礼なども池間島同様、各地でツカサンマが行っています。
正確には「ツカサンマが行っていた」となります。

ツカサンマ制度が崩壊した地域では、元ツカサンマやその地域に縁の無い移住者が祭礼に参加する時代になっています。

これが宗教なら引退した神主が祭礼を行い、またその宗教に全く関係ない一般人が祭礼を行うという不思議な形になってしまいます。

しかし、伝統文化ならそれが許されます。
先祖代々続いてきた大事な伝統文化を絶やさないために、新しい血も必要な時代になっています。

ユネスコの世界無形文化遺産に登録されている島尻のパーントゥも地元民じゃなく移住者が演じています。(本人を確認)

パーントゥも厳格な神事じゃなく、島尻の文化だからこそ世界文化遺産として登場されていると感じます。

島外で長く暮らしていると、なかなか内部の事情まで知る機会もないと思います。

宮古島各地で伝統に無関心な地元民より熱心な移住者がこの島の文化を支える時代がもう始まっています。

島の文化は島人でつなぐ。
そう願いたいですが、池間民族が誇る池間島発祥のミャークヅツ。
このミャークヅツも存続が危機的な状況だとささやかれ始めています。

この先ウイイディウヤ(新入生)が1人もいないムトゥも出始める時代が目前に迫っています。

「ふるさとは遠きにありて思ふもの」

伝統文化を継承するには、そんな【うわ言】が言えない時代になっています。