宿命天中殺の運命論＊
「子丑生月天中殺」
宿命天中殺には、生年天中殺、生月天中殺、生日天中殺の３種類が存在しますが、この世に生を受けた段階で、宿命を授けられて生まれてくる人も数％存在しているのです。
主な特長は、誰でも所有する西方天中殺がありますが、中にはこの宿命天中殺と２階建ての運命を与えられ、生涯を生き抜かなければならない運命もあるのです。
生涯２階建ての天中殺を所有した人生とは、宿命天中殺の質と西方天中殺の質により、生き方も異なる部分もありますが、厄介なのが宿命天中殺に包まれると、西方天中殺の質が「逆転現象」に見舞われることになるのです。
早い話が、親の事業を継げない初代運の人が、親の後を継げることになり、逆に親の後を継げる人たちが、跡継ぎ運を放棄しなければならない現象です。
この辺りが算命学の「運命の謎」であり、算命学だからこの謎が解明できたとも言えましょう。
この宿命天中殺は、運命現象の謎解きをしながら読み進んで頂くと理解も深まると思います。
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＊西方天中殺と宿命生年天中殺の関係性
①西方天中殺の特長
子丑天中殺＝北方欠落（初代運）
寅卯天中殺＝東方欠落（３代目）
辰巳天中殺＝天頂欠落（初代運）
午未天中殺＝南方欠落（末代運）
申酉天中殺＝西方欠落（２代目）
戌亥天中殺＝中央欠落（初代運）
②宿命生月天中殺の特長
子丑生月天中殺＝中央欠落／家系との訣別
寅卯生月天中殺＝中央欠落／家系との訣別
辰巳生月天中殺＝中央欠落／家系との訣別
午未生月天中殺＝中央欠落／家系との訣別
申酉生月天中殺＝中央欠落／家系との訣別
戌亥生月天中殺＝中央欠落／家系との訣別
＊宿命天中殺の特長
①宿命生年天中殺＝父親・先祖との訣別
②宿命生月天中殺＝家系との訣別
③宿命生日天中殺＝母親、兄弟との訣別
＊宿命天中殺を受けると、西方天中殺の質が逆転する
①初代運の質が、親の跡継ぎが可能となる
子丑天中殺、辰巳天中殺、戌亥天中殺
②跡継ぎ運の質が、親の後を継げなくなる
申酉天中殺、寅卯天中殺、午未天中殺
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日干支から導き出された「子」と「丑」つまり子丑天中殺が、生月支に発生している場合を「子丑生月天中殺」と称します。
年干支＝戊 午
月干支＝丙 子／生月天中殺
日干支＝甲 寅
天中殺＝子丑天中殺
陽干支＝甲子、丙子、戊子、庚子、壬子
陰干支＝乙丑、丁丑、己丑、辛丑、癸丑
上記１０個の干支が、月干支に発生している人が対象になります。
子丑天中殺＝北方欠落（父の場所・上司）
生月天中殺＝中央欠落（現在・自分・家系の場所・）
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＊子丑生月天中殺
中央の欠落である生月天中殺の位置に、初代運であり、南方への傾斜を持つ「子丑天中殺」が加わりますと、生月天中殺自体の変化はありませんが、そこに子丑天中殺の特質が加わった状態です。
生月天中殺の人が養子に出れば、現実面での稼働力が大となり、環境と一致する状態が生まれますが、子丑天中殺の特性も現れ、天中殺は「二重」に働きます。
特徴的には養家先で子丑天中殺の「初代運」が発揮され、衰微した家柄に養子として入れば、生月天中殺も子丑天中殺も共に稼働することになり、本人にとっては最大の自己発揮が可能となるのです。
しかし隆盛な家柄に入りますと、生月天中殺は良好に稼働していきますが、子丑天中殺が環境に合わなくなってしまいます。
このような「子丑生月天中殺」は南方傾斜が強くなり、養家先において快楽主義、遊び的な要素が強まり、養家先での批判を強く受け止めなければなりません。
この場合は、一旦養家先の恩徳を破壊し、あるいは養家先の地位や財産を喰い潰した後に、新しく家柄を盛り立てて行くことになります。
一方で、養子へ出ることもなく生まれた家系で育つ場合は、「初代運」の質が発揮されません。
この場合は子丑天中殺も生月天中殺も発揮されないために、よほど精神世界を目指さない限り、真の自己発揮が難しくなります。
このような環境下にいる「子丑生月天中殺」は、あるがままの人生を過ごしていると、ある種の自己破壊的な快楽主義に陥ってしまうかも知れません。
当然のように、両親、兄弟に対しては反抗や反発を繰り返し、財の消耗や信用の低下をもたらすことでしょう。
ところが面白いことに、一代で彗星のごとく世に名を成した人物を遡れば父親や母親が、このような型の天中殺を所有している場合が多く見られるのです。
「子丑生月天中殺」は、運命と環境が一致していない場合には、現実の喜びや欲望を度外視して、精神的な世界へ進むことが本人の代では果たせなくても、子供や孫の代で隆盛な家運を創り出すことは可能となるのです。
しかし、この場合は特別条件が加わり、再婚など結婚が度重なると、それらの運命が打ち消され、本人一代の運命に留まってしまいます。
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