大運天中殺の精神的変化＊
「鳳閣星」
火性の特長は「伝達本能」ですが、大運の期間は年運とは異なり１０年間に及びます。
大運天中殺の期間に、この鳳閣星が発生する場合になりますが、大運は月干支がベースとなっており、自己の心の部分に影響を及ぼすのが特長です。
大運天中殺の期間は１セット２０年ですから、最初の１０年間は鳳閣星、次の１０年間は調舒星と十大主星は１０年単位で切り替わります。
火性の鳳閣星は「単独の伝達」であり、天中殺期間に突入すると心の乱れから、本来の伝達の特質が不安定となり、順当な伝達が陰を潜めます。
変剋律大運の場合は、２０年と３０年ですから、３０年の期間とすれば、十大主星も３回変わりますから、途中で変更を余儀なくされるのは当然です。
３０年間のうちには行動の変化や、精神的な変化に直面することも充分考えられます。しかも一方通行の運気ですから、途中で進路変更すると、たちまち失速してしまうのです。
それだけ厄介な大運天中殺ですが、裏を返せば、陽転や陰転にしても、期間内は「初心を貫く」環境であれば、順当に消化することができます。
大運天中殺に突入して、運気の微笑みを感じると個人の力では抑えきれない程のパワーを秘めており、「肉体の酷使」が待ち受けています。
朝早くから会社に出て、夜遅く帰宅しても短い睡眠時間でも翌朝も同じように目が覚め、殆ど働きづめの毎日が展開されます。
にも関わらず、本人は至って平静そのもので、回りが心配するような状態は感じないのです。
こんなところが、大運天中殺の特徴でもあります。
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大運天中殺に巡る「鳳閣星」
＊幼少期の鳳閣星
鳳閣星は火性で明るい性格ですが、幼少期は成長期であり、表現力も成長期にあります。
そのため、表現したくても適当な言葉が見つからず、本質をスムーズに表すことができません。
自分の得意分野では雄弁家になるでしょう。
天中殺を受けると、不安定な言動となり、一体感が見られなくなります。支離滅裂な時代になりかねませんが、そこで多くの学びがあり、後年のエネルギー源になるのです。
＊壮年期の鳳閣星
青年期の過ごし方により、鳳閣星の輝き方に差が出てきます。
人間関係や表現力など、自信のある分野と自信の持てない分野での差が大きく、自身の得意分野にシフトさせます。
鳳閣星は器用な星ですから、あらゆる分野でもそつなくこなし、何が本物か区別がつきません。専門家としての鳳閣星は、本質を充分発揮することができるでしょう。
天中殺を受けると、本質の幅が拡大され、無制限になります。そのために本質が上下に大きくぶれる恐れがあります。
＊晩年期の鳳閣星
晩年期は雄弁家で、それこそ「のんびり」とした風格を備えたお年寄りになれるでしょう。人も集まり、何かと話題も豊富で、お喋りに一層拍車がかかる時代です。
老後を楽しむ鳳閣星そのものです。
順当に本質が燃焼される期間です。
天中殺に覆われると、晩年は環境に左右されず影響が少なくなります。充分に自分をコントロールする術を身につけています。
＊鳳閣星の陽転
鳳閣星が陽転すると、物質運は上昇していきます。
バランスのとれた現実性は、土性の質を上回り、司禄星以上の物質運をもたらします。
人間関係もスムーズで自然に働き、外側の世界や、内側の世界でも充分にその本質が燃焼されます。
本質に公平性を秘めており、人間関係も片寄ることなく万民に理解されやすく、明るい交流が保てます。
＊鳳閣星の陰転
陰転すると自信のなさが表面化してきます。
本来の大らかさや公平性も欠け、自己に閉じこもる傾向が強く現れるでしょう。
人間関係も不安定で、遊び心が強化されたり、周辺が慌ただしくなり、持ち前の明るい本質が影を潜め、孤独な環境に陥りやすくなります。
＊鳳閣星を生かすポイント
鳳閣星の本質は「明るい表現力」。
お喋りや物作りなど、得意分野を強化することです。
特に「表現力」は天性の資質ですから、自身の得意分野を作り上げ、専門家として頂点を目指すことです。
自信のある分野では、鳳閣星は順当に輝きを放ちます。
多くの人を引きつけ、明るいイメージが万民を救い共感と信用、信頼を得ることができます。
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