夏生まれの方
人間の運命とは、運命のみが独立しているのではなく、天性に所有している肉体の条件によっても、異なった運命が待ち受けているのです。
その時その時に稼働している運命と肉体条件との間のバランスにより、それぞれ質の異なった運命を作り出しているのです。
そこには必ず原因があり、結果があるわけで、一つの結果として病気が現れたに過ぎないと言えましょう。
そのために健康そのものより、天性に所有している肉体そのものの「体質」を知る必要があるのです。
健康と運命とは表裏一体の関係にあり、運命的なことを論じる場合は、肉体の条件を抜きに語ることはできません。
運命と言うものは精神世界からのみ発生しているわけではなく、肉体世界から生まれている運命も相当数存在しているのです。
しかし、精神世界からの運命であれ、肉体からの運命であれ、それらを改良し、コントロールして行くには心のあり方が最も大切になってきます。
体質の占技とは健康運や病気を捉えるのではなく、「肉体の特色」を探すのが目的です。
本人の肉体そのものが、虚弱にできているのか、頑健に出来ているのかという判別なのです。
人間の体質は「虚弱」、イクオール「病弱」ではありません。
虚弱であっても細かく持続力を持っていたり、強くても短命に終わることもあるのです。
肉体の特色を探し出す方法として、まず十干、十二支を使って自己の「命式」から、求めることができます。
命式の年月日の干と支が、合計6個出現します。
十干・十二支の五行とは
木性=甲・乙/寅・卯
火性=丙・丁/巳・午
土性=戊・己/丑・辰・未・戌
金性=庚・辛/申・酉
水性=壬・癸/亥・子
合計5分類となります。
冬生まれ=亥月・子月
春生まれ=寅月・卯月
夏生まれ=巳月・午月
秋生まれ=申月・酉月
土月生まれ=丑月・辰月・未月・戌月
こちらも5分類となります。
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「例題」
生年/己(土性) 亥(水性)
生月/丁(火性) 巳(火性)
生日/戊(土性) 申(金性)
木性=0 火性=2 土性=2 金性=1 水性=1
例題の場合は、火性と土性のみが6分の2で最高です。
あとは全て6分の1ですが水性は0です。
この例題の人の肉体は「火性」と「土性」に最高の特色が現れることが判明します。
そして例題の人物は、「巳月」つまり夏生まれとなり、肉体的条件は「夏生まれの特色」となります。
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夏生まれの特色
*夏生まれの特色/木性が多い場合
巳月と午月に生まれ、木性を多く所有する人がこの型に入りますが、体質的には体温が高く、体力的に疲労度が大きくなります。
これは短期間に瞬間的エネルギーの消耗が生まれ、体力的エネルギーの稼働が波乱に富んだものとなります。
総体的に体温が高くなれば、そのような状態が生まれやすくなるのです。
このような体質は、人生に於いても短距離選手となり、人生そのものに区切りを付けなければ、運命そのものも安定を失いやすくなります。
身長も高くなり、大柄な体格に恵まれますが、反面呼吸器が
弱くなりやすいと同時に、ホルモンや消化器などに、アンバランスが生じやすくなります。
*夏生まれの特色/火性が多い場合
巳月と午月に生まれ、火性を多く所有する人がこの型に入りますが、必然的に体温が高くなりやすく、総体的には身体が引き締まり、外見的には強健な体質を保つことが出来ます。
この形は何らかの肉体的なバランスを失い、同時に病気が発生すれば、大病へと繋がる危険性を持っています。
肉体的な疲労が大きくなることは、木性が多い場合と同じですが、この型は血液の濃度が高くなる傾向です。
そのために体温が高い割には、手足の末端は冷たいという現象を生み出します。
つまり血液の流れに欠陥が生まれやすいのです。その関係で、皮膚にある種の粗さが現れやすくなります。
*夏生まれの特色/土性が多い場合
巳月と午月に生まれ、土性を多く所有する人がこの型に入りますが、体内に諸々の毒素が蓄積され、必然的に皮膚の表面に粗さが表れてきます。
土性の質は湿ることにより固まり、乾燥すると脆くなりますが、持久力はかなり強く、生命力の旺盛さを持ちます。
そのために夏の土性は皮膚を始め、臓器などの表面が脆くなると言う特色もあります。
しかし中味まで脆くなるわけではなく、持久力は衰えないのです。このような体質は何となく脆いようで、がんばり抜くという状態をキープし、表面的なものと中味的なものとの間に、異なった力を持っているのです。
*夏生まれの特色/金性が多い場合
巳月と午月に生まれ、金性を多く所有する人がこの型に入りますが、体質としては非常に複雑なものになります。
この形は年齢により大きく変化する要素をもち、例えば体重の増減が激しくなったり、体力の稼働の大小が極端に現れるなど、一定しているものが少ないのです。
そのため体格でもそれらが現れ、身体が大きいのに手足が小さい場合や、身体の割には首が細いなど、繊細に見ればアンバランスな一面も所有しています。
このような体質は虚弱さを持ちながら、長寿というような状態になりますが、人生も同じように理に合わない歩み方をしながら、結果的に成果をあげたり、時には逆もあるなど、肺や気管支などにも弱さを持っています。
*夏生まれの特色/水性が多い場合
巳月と午月に生まれ、水性を多く所有する人がこの型に入りますが、自己の体内のバランスを保ちにくい面をもちます。
多くの場合、幼少期、青少年期において虚弱な体質を持つことになり、壮年期、晩年期になって強い体質に変わりやすくなります。
肺や気管支など呼吸器の弱さを持ちながら、持久力は相当に所有している体質です。
別名「既済骨柱」と言われ、骨格と筋肉とのバランスが保たれていない型としています。
そのために体質的には骨に弱さが現れやすく、若年の頃から腰痛の体験をもち、諸々の形で骨の病気にかかりやすい傾向です。
また、この型は視力が早く落ちやすく、眼にも弱さを持っています。
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