結婚占技*
「スクランブル干支の律音・納音」
夫婦間の占技を行うときに注意しなければならないことは、「どちらかの日干支」を対象にしなければなりません。
日干支は基本的に「自分自身」ですから、この自分自身から相手の3個の干支を見て、関係性、共通性を探さなくてはなりません。
夫婦間の「共通干支」とは、律音、納音、大半会が二人の間で発生していれば、例え結婚生活が窮地に遭遇したとしても、力を合わせて乗り超えていくエネルギーが生まれてくるのです。
しかし先ほどの条件を加えれば、どちらかの日干支をベースに共通干支を探すわけですから、そうそう頻繁に見られるわけではありません。
しかし算命学には他の占術に見られない、「干」と「支」を分断して、「スクランブル」方式で捉える独特の技法があるのです。
「スクランブル干支」、すなわち正式な名称は「羅状(らじょう)干支」と称していますが、陽干支に他の保有している陽の干を当てはめると言う方式です。もちろん陰干支には、陰の干を使用しなければなりませんが、このような方式で「羅状干支」ができ上がります。
*通常干支の納音
<妻> <夫>
辛 巳 壬 辰
丙 申 丁 未
壬 戌 甲 寅
上記のカップル(赤字)は、「壬戌-壬辰」で「納音」が見られます。
*スクランブル干支の納音
<妻> <夫>
丁 丑 丙 子
庚 子 戊 申
丙 寅 乙 巳
こちらのカップル(赤字)は、「丙寅-丙申」で「納音」が見られます。
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*夫婦間の納音
自分の日干支に対して、相手と「納音」が成立する場合です。
しかし、相手の年干支にあるのか、月干支にあるのか、日干支にあるのかは定かではありませんが、何れにしても自分の日干支と納音する間柄でなければなりません。
納音(なっちん)とは、音が納まるから「納音」なのです。
つまり納音の関係にある夫婦というのは、結婚した時点で進行が「ストップ」するという意味です。
本来の夫婦であれば、結婚後は様々なことに出会い、成長していかなければなりませんが、この「納音夫婦」には、そうした発展性が見られなくなります。つまり結婚当初から精神的な成長が少ないのです。
日干支を納音されると言うことは、自分の心と家庭が納音状態(家庭に納まる)にあるわけですから、当然のように成長がストップしてしまうのです。
夫婦の特徴は、若さあふれる仲の良い二人ですが、一方で幼稚な部分も所有し、二人で助け合いながらも成長過程を歩まない夫婦です。
成長しない夫婦と言えば、何となく悪いイメージですが、実はとんでもないことなのです。
ここに大成功した父親のもとに、道楽息子がいたとします。
道楽息子は成長するよりそのままの方が、親の財産は安全です。
つまり道楽息子と納音するお嫁さんと結婚すれば、それでピタッと止まるわけですから、親から引き継いだものを、生涯そのままで過ごすことができますから、2代目、3代目にとっては「納音夫婦」はとても有難いのです。
もともと納音夫婦と言うのは、2代目、3代目型といって、先代の恩恵が非常にたくさんある人たちの夫婦としては理想的な形です。
一方で「納音夫婦」そのものは成長のない過程を歩みますが、その子供たちは息子でも、娘にしても成長が著しく伸びて行きます。
つまり自分たちが使用できなかった、成長エネルギーが子供たちへと移行し、子供運に恵まれるのです。
このように「納音夫婦」は、二人では伸び悩んだ人生かも知れませんが、その子供たちは何ら遮るものもなく、すくすくと成長し子供の運気は上昇していくのです。
ある意味では自分たちよりも、子供たちに期待できる訳ですから、親が実現できなかったような夢や目標など、子供たちに託すことも可能かも知れませんね。
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*夫婦間の律音
これは、自分の日干支と相手の持つ干支が「律音」する場合です。
*通常干支の律音
<妻> <夫>
辛 巳 壬 辰
甲 午 丁 未
壬 戌 甲 午
上記のカップル(赤字)は、「甲午-甲午」で「律音」が見られます。
*スクランブル干支の律音
<妻> <夫>
癸 丑 丙 子
庚 子 戊 寅
丙 寅 乙 巳
こちらのカップル(赤字)は、「丙寅-丙寅」で「律音」が見られます。
この「律音」の組み合わせは、同じ干支を双方が所有するわけですから、同じような気質を保有していることになります。
つまり思考性や行動にしても、二人が同一歩調を取ることもできますし、相手の考えていることも無理なく理解できる間柄です。
この関係は、お互いに相手を利用するということではなく、全て対等の立場にいると言うことです。
算命学では「律音」の関係は、夫婦の形として最大の関係性と重視しておりますが、大半会、納音などより、独特の絆が生じやすく、この「律音」関係にある夫婦は、一番離婚率の少ない関係でもあります。
従って「結婚相手」、「共同事業の相手」としては申し分のない間柄ですから、縁があれば二人とも対等の立場を貫けるような、ビジネスがあれば立ち上げてみるのも面白いかも知れませんね。
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