33年に一度の御開帳です。
【観菩提寺】(かんぼだいじ)
三重県伊賀市にあります。真言宗豊山派のお寺。寺伝によると天平勝宝3年(奈良時代)、東大寺の印度渡来僧の実忠が創建に関り、当時未開拓地だったこの地を、墾田開拓事業が進められ、ご本尊は守護仏として祀られたそうです。
・本尊:十一面観世音菩薩(重文)
秘仏。33年毎に御開帳されます。今回は、2015年11月1日~8日までの一週間で、9時30分~16寺。本日は祭日という事で結構な人出です。本堂の前には、ご本尊を拝観するため、行列ができておりました。約2メートルの木造立像。観音様の顔は優しいものが多いですが、こちらは、ちょっと怖い顔をしています。「密教的な雰囲気」で山の神様という感じです。本堂には、他に1.5~2メートルくらいの6体の仏像がおります。本尊脇仏の帝釈天と梵天。聖観音と十一面観音3体。それぞれ平安時代の作との事。
・正月堂(重文)
本堂である観音堂の別称です。創建当時から続いている「修正会」が正月に行われたことから「正月堂」と呼ばれています。「修正会」は無形文化財にも指定されており、ユーチューブで動画を見ましたが、他で見たことがないような独特なものでした。現在は、毎年、2月11日・12日に行われています。東大寺の二月堂で行われる「修二会」と同じ行法なのだそうです。
・楼門(重文)
・鹿肉、しし肉
【鵜宮神社】(うのみやじんじゃ)
・祭神:事代主命(ことしろぬしのみこと)
聞きなれない神様ですが、七福神の一人、恵比須神と同神とされているようです。こちらの神社の創建にも観菩提寺創建での実忠が関っています。案内板には、次の由来が書かれています。「東大寺二月堂での修二会に、全国の神々を勧請されたが、釣りをしていて遅れた神様が若狭の遠敷明神。この神様が実忠の夢枕に立ち、『毎年の修二会に若狭の清水を献ずる』と約束。二月堂参道より2羽の鵜が飛び出し、清水が湧き出し、「お水取り」の由来となった。実忠がこれに感銘し、遠敷明神を祀り、鵜に因んでの鵜宮神社と呼ばれた。後に、正月堂東南の地に奉祀した」事代主命が遠敷明神の事なのでしょうか。確かに恵比寿神は釣竿もっていますね。
・お神輿